京セラグループの強みを結集、商業用インクジェットプリンタに本格参入:イノベーションのレシピ(2/2 ページ)
TASKalfa Pro 15000cは、同社の複合機やプリンタで培ってきた技術をベースにしている。高速シングルパス方式と精度の高い用紙搬送システム、安定した高速給紙システムの採用により、高い生産性を提供するとしている。
「TASKalfa Pro 15000c」(クリックして拡大)
大量の連続印刷への対応を重視し、プリントヘッド部分には「ライン型インクジェットプリントヘッド」を採用した。固定したヘッドに用紙を搬送して高速印刷を実現する。A4サイズの用紙なら毎分150枚の高速印刷が可能で、キャリブレーションで中断せずに、1時間の連続印刷を行える。製品本体の給紙容量は4000枚で、インラインオプションとして上下2段のペーパーフィーダー2台と手差しキット1つを連結すれば、最大1万4310枚の給紙が可能になる。
印刷中であっても用紙をセットできる他、インク供給経路内にサブインクタンクを設けたため、印刷動作を止めることなくインクコンテナを交換可能だ。「ノンストップの生産性にこだわった構造となっている」(長井氏)という。
また、多品種出力に対応するため、A6からSRA3までの定型サイズをカバーし、普通紙以外にもインクジェット専用紙やエンボス紙、封筒、バナー紙などさまざまな用紙で出力可能とした。最大360g/m2の厚さの用紙まで対応する。
TASKalfa Pro 15000cの基本仕様(クリックして拡大)出典:京セラドキュメントソリューションズ
- DXで取り組む「賢くつながる職場」、コト売り企業への脱皮を図るコニカミノルタ
コニカミノルタは2020年1月28日、デジタル変革(DX)に関連する戦略発表を行い、デジタル技術を使った新たな「働き方」として「インテリジェントコネクテッドワークプレース(Intelligent Connected Workplace)」を打ち出し、このコンセプトをベースにさまざまなデジタルソリューションを展開することを発表した。
- 苦節8年、ラベル印刷市場で勝負をかけるOKIデータのカラーLEDラベルプリンタ
ビジネスプリンタ市場に続く、次なる成長のステージとして、ラベル印刷市場向けにカラーLEDラベルプリンタ「Pro1050」「Pro1040」を投入したOKIデータ。同社はなぜ未知の領域であるラベル業界に進出するのか。その狙い、そして苦節8年を費やして完成させたPro1050/Pro1040の特長を製品担当者に聞いた。
- 「脱紙」の流れを覆せるか、エプソンのオフィス向け製紙機が目指すもの
セイコーエプソンとエプソン販売は、乾式オフィス製紙機「PaperLab A-8000」を製品化し、2016年12月から販売を開始する。紙の持つ環境面での問題などを取り除くことで、シンプルなコミュニケーションが可能な“紙の価値”の再発見に導き、3年後に100億円の売上高を目指す。
- 京セラが世界初のクレイ型リチウムイオン電池、粘土状の電極材料が違いを生む
京セラは、「世界初」(同社)となるクレイ型リチウムイオン電池の開発に成功するとともに、採用製品の第1弾となる住宅用蓄電システム「Enerezza(エネレッツァ)」を2020年1月に少量限定発売すると発表した。クレイ型リチウムイオン電池は、粘土(クレイ)状の材料を用いて正極と負極を形成することから名付けられた。
- 子供と楽しく仕上げ磨きできる歯ブラシ、京セラ&ライオン+ソニーが9カ月で開発
京セラ、ライオン、ソニーは、子供向け仕上げ磨き専用歯ブラシ「Possi」を開発したと発表した。ソニーのスタートアップ創出支援プログラム「SSAP」に参加した京セラ発のアイデアを実現するためライオンが賛同して実現。大手企業3社が関わるものの約9カ月で製品化にこぎつけた。
- 完全自動化で生産ラインの人員9割減、京セラが目指す生産競争力
京セラドキュメントソリューションズは、トナーのマザー工場である三重県の玉城工場において、完全自動化生産を実現している。ポイントになったのは各工程間のサブアッシーや検査の自動化だ。生産ラインに必要な人員を10分の1にできた同ラインを取材した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.