住友ゴム工業は、次世代モビリティ社会実装研究センターとの共同研究において、自動運転車のタイヤ空気圧データをモニタリングする環境を構築した。遠隔監視によりタイヤトラブルを未然に防ぎ、自動運転車の安全運行に貢献する。
住友ゴム工業は2019年11月28日、高度運転自動化(レベル4)に対応するタイヤ周辺サービスの共同研究において、自動運転車のタイヤ空気圧データをモニタリングする環境を構築したと発表した。
この研究は、同社と群馬大学の次世代モビリティ社会実装研究センター(CRANTS)が共同で実施しているものだ。直接式TPMS(タイヤ空気圧監視システム)をタイヤ内のリムに取り付け、BLE(Bluetooth Low Energy)で空気圧データを自動運転車の車載システムに送信する。
車載システムに届いた空気圧データは、コネクテッド技術でCRANTSの管制所へ送られる。管制所では自動運転車のタイヤ空気圧情報を管理画面でモニタリングできる。今回、これらの一連のデータ連携が完了した。なお、データ連携に関してはNTTデータとも協業した。
今回の環境構築によって、無人自動運転車のタイヤについても遠隔から空気圧のモニタリングが可能になり、パンクなどのタイヤトラブルを未然に防ぐ。また、トラブル発生時にはメンテナンス担当者の現場出動を要請するなど、迅速に対応できる。
住友ゴム工業は今後、このような空気圧異常によるトラブル発生時のサービス体制を構築していく。
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