マルチホップLPWA「UNISONet」のサブギガ版が好調、ソナスがセンサーも拡充ET2019

ソナスは、「ET&IoT Technology 2019(ET2019)」において、2019年6月から提供を始めた920MHz帯を用いる省電力のマルチホップ無線「UNISONet Leap」をアピールした。

» 2019年12月04日 08時00分 公開
[朴尚洙MONOist]

 独自のLPWA(低消費電力広域)ネットワーク技術である省電力のマルチホップ無線「UNISONet(ユニゾネット、以下UN)」を展開するソナスは、「ET&IoT Technology 2019(ET2019)」(2019年11月20〜22日、パシフィコ横浜)において、同年6月から提供を始めた920MHz帯を用いる「UN Leap」をアピールした。

「UN Leap」を使った構造物振動計測のデモ 「UN Leap」を使った構造物振動計測のデモ。ビルの階をまたいで1ホップで通信するイメージになっている(クリックで拡大)

 UNISONetは、電波環境変動に強く安定で、電池で年単位駆動の省電力、2KB/sの高速通信、上りと下りの双方向ともに1秒以内の低遅延、ロスレス、μsオーダーの時刻同期、1つのネットワーク内に数百台以上という多数収容などの特徴を備える。ただし、これまでは2.4GHz帯を用いる「UN Classic」のみの提供だった。

 今回展示したUN Leapは、UN Classicと同じ通信速度2KB/sを維持しつつ、1ホップ当たりの最大通信距離をUN Classicの500mから2kmに拡大している。また、直進性の高い2.4GHz帯と比べて、電波の回り込みによる到達性の高さも特徴の1つになっている。例えば、2019年11月に発表した西松建設との実証実験事例では、ビルの3階から8階を1ホップで通信しながらマルチホップで建物全体をネットワーク化できることを確認している。「サブギガ帯を使うUN Leapだから実現できたといえるだろう。UN Leapへの引き合いも日に日に高まっている」(同社の説明員)。

 また、UNISONetと併せて使用するセンサーユニットのラインアップも拡充させている。ET2019の展示では、グローセルが提供する半導体ひずみセンサーの活用イメージとして、金属製シャシーのひずみをリアルタイムで表示するデモを披露していた。

UNISONetとグローセルの半導体ひずみセンサーの活用イメージ UNISONetとグローセルの半導体ひずみセンサーの活用イメージ。センサーが小型で薄いのでさまざまな場所に設置できる。赤丸で示した場所に設置しており、モニターにはひずみの計測値が表示されている(クリックで拡大)

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