IIFES2022 特集

協働ロボット搭載AGV、自律走行でも磁気誘導でも対応可能なハイブリッド型IIFES2019

明電舎は「IIFES2019」(2019年11月27〜29日、東京ビッグサイト)において、ファナックと共同開発した協働ロボット搭載無人搬送車(AGV)「RocoMo-V」をアピールした。

» 2019年12月02日 14時00分 公開
[三島一孝MONOist]

 明電舎は「IIFES2019」(2019年11月27〜29日、東京ビッグサイト)において、ファナックと共同開発した協働ロボット搭載無人搬送車(AGV)「RocoMo-V」をアピールした。

photo 明電舎とファナックで共同開発した協働ロボット搭載AGV「RocoMo-V」(クリックで拡大)

SLAMでも磁気でもレーザーでも対応できるハイブリッド型

 新製品「RocoMo-V」はファナック製小型協働ロボット「CR-14iA/L」を搭載したAGVである。明電舎はAGV市場で30年の実績を持つが、ファナックと共同開発し2019年11月に開発が完了し販売を開始したところである。

 AGV部分は、全方位走行が可能で、機台幅は704mmとコンパクトである。そのため狭い通路でも自由に走行可能だ。誘導方式は以前から実績があるレーザー誘導方式の他、走行エリアの地図情報を登録し、自己位置を推定して走行するSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)にも対応している。さらに「磁気誘導方式を組み合わせることも可能だ」(説明員)とし、3つの誘導方式から最適なものを選べる他、切り替えながら使うことも可能だという。「環境的に自律走行が難しいところは、磁気誘導方式などを採用し、自律走行が可能なところは自律的に走らせるような使い方が可能だ」(説明員)としている。

 ロボットおよびロボット制御装置は、標準仕様機器を搭載しており、固定式ロボットと同様に扱える。ロボットへの電力供給は、無人搬送車の内蔵バッテリーから行う。無人搬送車の自動充電機能により、ロボット動作を含め24時間稼働なども可能だ。最大搬送質量は64kgで、最高速度は前後方向が分速60m、横方向が分速30mとなっている。また停止精度はSLAM利用時は±50mm、レーザー誘導時は±10mmとなっている。

 組み合わせて使うことで、部品のピック&プレースなど、工場内の搬送作業などで必要だった人手作業を軽減できる。また、人と共に移動し作業を補助するような使い方なども可能だとしている。

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