三菱電機は2019年10月8日、「第46回東京モーターショー2019」(一般公開日:2019年10月24日〜11月4日、東京ビッグサイト他)において、最新のセンシング技術とHMI(ヒューマンマシンインタフェース)技術を搭載したコンセプトキャビン「EMIRAI S」を出展すると発表した。
三菱電機は2019年10月8日、「第46回東京モーターショー2019」(一般公開日:2019年10月24日〜11月4日、東京ビッグサイト他)において、最新のセンシング技術とHMI(ヒューマンマシンインタフェース)技術を搭載したコンセプトキャビン「EMIRAI S」を出展すると発表した。
MaaS(Mobility-as-a-Service、自動車などの移動手段をサービスとして利用すること)の普及により、自動車は単なる移動手段から移動時間を有効活用するモビリティーに変わるという想定に基づき、コンセプトキャビンを開発した。
生体センシングは、ドライバーや乗員の状態推定に使用する。ドライバーモニタリングシステムの近赤外線カメラによって、肌の明るさを基に脈拍に伴う血流量の変化を検知する。これにより専用の脈拍センサーを使うことなく、脈拍を測定することが可能になるという。また、ドライバーモニタリングシステムのトラッキング技術を活用し、外光変化の大きい走行環境でも顔の動きを追跡し、安定した脈拍の計測を可能にする。さらに、乗員の体表温度も組み合わせて解析することで疲労や眠気、体調の急変といった状態をより正確に検知し、安全な場所に自動運転で退避して事故を防いだり、乗員の状態に合わせた空調や照明、音響に調整したりする。
HMIには、複数人の音声を分離して認識する技術を搭載する。広角の近赤外線カメラとアレーマイクを設置し、カメラが捉えた話者の口の位置や動きと、アレーマイクが収音した音声を組み合わせて分析し、どの座席の人がいつ話したかを判別する。複数人が同時に会話する騒がしい状況でもそれぞれの音声を聞き取り、おのおのの要望に応答する。
さらに、奥行き感のある映像を表示できる「ワイドクロッシングディスプレイ」、複数の機能をタッチ操作や回転、プッシュ操作などによってシンプルに操作できる「リングノブオンディスプレイ」もEMIRAI Sに採用する。ワイドクロッシングディスプレイは、2つの液晶パネルとハーフミラーを組み合わせることで浮遊感のある表示が可能になる。注意喚起の情報などを浮き上がったように見せることで強調する。
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