――SLS(粉末焼結積層造形)方式の「Fuse 1」の販売開始はいつか? なぜ遅れているのか?
ラカトス氏 製品計画上、本来はもっと早くリリースしたかった。なぜ遅れているのかというと、それはこれまで世に送り出してきた製品から多くの教訓を学んできたからだ。「Form 1」「Form 1+」、そしてForm 2と投入する中で、やはり、十分に機能する製品でなければ市場に受け入れられないということが身をもって分かった。Form 1やForm 1+レベルのものであればすぐにリリースできたが、そうはせずに、少なくともForm 2のレベルに達するまでは出さないという決断を下した。
製品としてリリースするからには、冒頭に話した「クオリティー」「精度」「結果の予測可能性」の3つの要件をクリアする必要がある。また、SLS方式であるため、焼結を行う際の熱安定性も求められるため、こういった部分の作り込みをしっかりと進めていかなければならない。
待たせてしまっている点は本当に申し訳ないが、この「待つ」という判断は結果的に顧客にとっても正しい判断であると確信している。Fuse 1をリリースすることはコミットしているので、あと少しだけ待ってほしい。必ず市場に出す。
――金属3Dプリンタへの挑戦の可能性はあるか?
ラカトス氏 市場規模としては樹脂材料の3Dプリンタの方が大きいので、まずはここに対して、しっかりとした地位を確立していきたい。Fuse 1もそうだが、まだ出せていない製品もあるので、当面は樹脂材料を中心にビジネスを展開していく考えだ。
ただし、将来的には金属も含めた、その他の材料、方式に対応した3Dプリンタの開発についても考えていきたい。
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