U・Iターンの転職を成功させるコツ:モノづくり業界転職トレンド(12)(2/2 ページ)
U・Iターン転職を成功させるには、コツがある。ここで整理しておこう。
これまで紹介したように求人数自体が多くないため、職種や業種を狭い範囲に限定すると難しいと言わざるを得ない。自分のキャリアや技術を転用、応用することも含めて、視野を広げておいた方がいいだろう。また中小企業はもちろん、大手の地方支社や工場も人数が少ないので、1人のエンジニアが担う役割が多くなる。専門性もある程度必要だが、幅広く対応できる方の方が重宝される。
介護などが理由の場合は難しいことも多いが、可能なら早めに転職先を探し始めることをお勧めしたい。急な転職となると、「ある」か「ない」かの2択になる可能性が高い。クイックでは、希望を伝えておけば求人があったときに知らせてくれるので、あらかじめ登録しておくといいかもしれない。
地域についても、少し広めに考えておいた方がいい。例えば「両親と同居しなくても、すぐに駆け付けられればいい」なら、実家まで車で1〜2時間の距離まで半径を広げると、選択肢も格段に広がる。
転職後の生活環境についても、調べておくといい。特に子育てを考えている場合は環境も重要だし、実家の周辺であっても、数10年前とでは状況も変わっているはず。帰省するなどして、生活することを前提に調べておくことをお勧めする。
「地方への転職は、『この場所』、『この仕事』と決めてしまうと、なかなか厳しい。でも早めに動き、職種や業種、エリアなどいずれも許容範囲を広めにしておけば、われわれエージェントが案内できる転職先も増える」と関寺氏。U・Iターン転職を将来的に考えている人、可能性がある人は、ちょっと考えてみてほしい。
関寺庸平氏 クイック 人材紹介事業本部 自動車チーム マネージャー
自動車業界を中心に、製造業の転職コンサルタントとして12年の実績。前職では上場メーカーで技術営業をしていたため技術者のキャリアに詳しく、電気・機械・ソフト系技術者の支援に強みを持っている。NHKや日経新聞に製造業の転職市場についてコメントを提供。
オートモーティブ・ジョブズは、唯一、自動車業界を専門とする転職サイトです。業界No.1クラスの求人数と、エンジニアのキャリアに詳しいコンサルタントにより、理想の転職をかなえます。サービスは全て無料です。
- お勧めしたい「夏休み」の過ごし方
まとまった時間が取れる夏休みにこそ、自分のこれからの仕事についてじっくり考えてみるのもいいのではないだろうか。転職を考えている方はもちろん、転職を考えていない人にもお勧めしたい夏休みの過ごし方について転職コンサルタントに話を聞いた。
- コンサルティングファームがエンジニアを求めている
今、エンジニア出身者のコンサルタントのニーズが高まっている。新たなキャリアパスとしてのコンサルタントという仕事、エンジニアが求められる背景などを転職コンサルタントに聞いた。
- 「希望退職」の募集があったら、どうすればいい?
会社側から退職希望者を募る「希望退職」。突然やってくるこの不測の事態には、どう対応していけばいいのだろうか。希望退職のメリットやデメリット、またそのときに向けた心構えなどについて転職コンサルタントに聞いた。
- 自動車業界2019年度の採用動向を読む
活況を呈した2018年度における自動車業界の転職市場。2019年度は活況を維持するのか、あるいは何らかの変化が予想されるのだろうか。転職コンサルタントに話を聞いた。
- 自動車業界の転職市場、2018年度はどんな年だったか
活況を呈する自動車業界の転職市場。2018年度はどのような特徴があったのか。過去6回の連載テーマを総括するカタチで、転職コンサルタントに話を聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.