中小企業白書2019では「後継経営者や事業承継を希望する者」(以下、後継希望者として集約)などを「事業承継の担い手」と捉え、経年変化を概観することで日本の事業承継の実態について分析している。図5は、後継経営者数の経年変化を見たものだが、これを見ると、後継経営者数は下げ止まっており、2017年では女性の後継経営者が占める割合が高くなっていることが分かる。
後継経営者の年齢構成について見ると(図6)、2017年においては、男性は60〜69歳の割合が高く、経営者や会社役員に就任する中心の年代であることが分かる。女性では、26〜39歳の割合が高く、男性に比べて若い年代が多い。2017年は2012年と比較して男女ともに49歳以下の割合が増加しており、経営の担い手における若い年代への代替わりが進んでいるものと考えられる。
さらに年代ごとに母集団数のゆがみを補正するため、年齢階層別の事業承継割合の推移を見たものが図7である。ただ、これを見ても2012年から2017年にかけて50〜59歳、60〜69歳の割合が低下しており、26〜39歳の割合は上昇していることが分かる。
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