東芝メモリは2019年8月7日、新開発のフォームファクタを採用するPCIe/NVMeメモリデバイス「XFMEXPRESS(エックス・エフ・エム・エクスプレス)」を発表した。
東芝メモリは2019年8月7日、新開発のフォームファクタを採用するPCIe/NVMeメモリデバイス「XFMEXPRESS(エックス・エフ・エム・エクスプレス)」を発表した。メモリ交換に対応するXFMEXPRESSは、優れた保守性と小型低背なフットプリントを両立するとともに、高速なパフォーマンスを実現したとする。モバイルPCや車載、監視カメラなど、さまざまな組み込み市場への適用を目指す。
XFMEXPRESSはコンパクトなフットプリント、リムーバブルかつねじレスなコネクターデザイン、そして高速なパフォーマンスを兼ね備えたメモリデバイスとして、東芝メモリが提唱する新フォームファクタだ。デバイスサイズは14mm×18mm×1.4mmで、面積は252mm2に抑えた。
新設計のコネクターは日本航空電子工業と共同開発したもので、ソケットの上ぶたにデバイスを挿入する。ねじレスでソケットに上げぶたを固定するヒンジタイプとし、使いやすさや堅牢(けんろう)性、放熱性を向上させた。一方で、機器外部から簡単にデバイス抜き差しを行える構造ではないため、SDカードなど簡易に取り外し可能な外部ストレージを置き換えるフォームファクタではなく「PC、監視カメラ、車載などの機器に組み込まれることを想定している」(東芝メモリ広報)という。
インタフェースにはPCI Express 3.0(PCIe Gen3)/NVM Express(NVMe)1.3を採用し、4レーンで4GB/秒(理論値)をサポートする。また、仕様の拡張性にも配慮がなされており、PCIe Gen4を採用する次世代規格では4レーンで8GB/秒(理論値)を発揮する。3次元フラッシュメモリの搭載も考慮しているという。
同フォームファクタは、M.2 SSDにおける保守性の高さとBGA SSDの組み込み性の高さといった、互いのいいとこ取りを狙って開発された。フォームファクタの標準化については「検討中」(同社広報)で、製品化時期についても未定としている。
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