日立産機システムは、東京海上キャピタルが保有するケーイーシーの全株式を買収する契約を締結した。日立グループの制御技術やITにケーイーシーのロボットSI技術やノウハウを融合し、ロボティクス事業における競争力の向上を図る。
日立産機システムは2019年3月20日、ケーイーシーの100%の株式を東京海上キャピタルから取得する買収契約を締結した。日立産機システムと東京海上キャピタルは同年4月中の買収完了に向けて手続きを進める。
ロボットSI事業を展開するケーイーシーは、特に溶接工程において産業用ロボットを活用するSI技術に独自のノウハウと強みを持つ。これまで自動車業界を中心として生産ラインのシステムや設備の構築に計画段階から携わり、設計から製作、据え付け、メンテナンスまでの一貫したソリューションを提供し、生産工程の自動化に貢献してきた。
一方、日立産機システムは空気圧縮機やモーターなどの産業機器を製造販売し、保守や関連サービスも提供する。モノづくりから得たプロダクトのノウハウや、IoT(モノのインターネット)に対応したコネクテッドプロダクトなどの制御技術を強みとしている。
今回の買収により日立産機システムは日立グループのOT(Operational Technology:制御技術)やITに、ケーイーシーの豊富なノウハウとロボットSI技術を融合させてロボティクスソリューション事業における競争力の向上を図る。
日立グループのソリューション「Lumada」を活用し、FA市場においてロボット制御技術や製造現場のデータ分析、予兆検知技術なども組み合わせた付加価値の高いソリューションを創出し事業拡大を目指す。
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