自動車業界では今、AI技術者がさまざまな分野で必要とされている。自動車業界におけるAI関連の転職はどのような状況なのか。転職コンサルタントに聞いた。
自動車は今、何かを感知して分析したり、判断したり、場合によっては提案したりするという方向に向かっている。複雑さや程度の差はあれ、自動車のあらゆる機能に何らかの形で人工知能(AI)が関わっているという世界も、そう遠くない将来のことではないだろうか。この流れは自動車に限ったことではなく、AI関連の技術者は多くの業界で必要とされているはずだ。
実際、自動車業界におけるAI関連の転職はどのような状況なのか。自動車業界専門転職サイト「オートモーティブ・ジョブズ」を展開するクイックの人材紹介事業本部 自動車チーム マネージャー 関寺庸平氏に聞いた。
自動車業界では今、さまざまな要素技術の開発でAI技術者が必要とされている。
エンジンやハンドル、ブレーキなど運転自体の自動化に関連する分野はもちろん、カーナビやカーマルチメディア、またシート、ガラスやミラーなどまで、あらゆるものにAIの技術が使われていたり、あるいは今後使われようとしている。センサー、カメラなどで得た情報や、過去の利用データを分析し、より安全に、便利に、快適にという方向に進んでいるからだ。
現在自動運転に関しては、日本では5段階中のレベル2の「部分運転自動化」、つまりドライバーがハンドルを握った状態で、特定状況下での自動運転までが市場投入されている。内装の分野にも実用化されているものはあるし、まだ消費者ニーズをにらみながら研究段階のものもある。いずれにしても、AIの活用が加速していくことは間違いなく、完成車メーカーから機械系、内装系のサプライヤーまで、自動車業界に関わる全ての企業がAI技術者を必要としていると言っていいだろう。
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