ベンチマークであり続ける新型BMW 3シリーズ、駆け抜ける喜びと運転支援を両立自動運転技術(1/2 ページ)

ビー・エム・ダブリューは2019年1月30日、新型「BMW 3シリーズ」(G20型)の日本市場導入を発表した。新型3シリーズは走行性能を向上させるとともに、日本初導入となる3眼カメラやリバースアシスト機能など先進の運転支援システムを備えている。

» 2019年01月31日 08時00分 公開
[松本貴志MONOist]

 ビー・エム・ダブリューは2019年1月30日、東京都内で記者会見を開催し、新型「BMW 3シリーズ」(G20型)の日本市場導入を発表した。新型3シリーズは同社が掲げる“駆け抜ける喜び”を具現化すべく走行性能を向上させるとともに、日本初導入となる3眼カメラや「8シリーズ」譲りのリバースアシスト機能など先進の運転支援システムを備えている。

新型「BMW 3シリーズ」(G20型)(クリックで拡大)

 日本市場に導入される新型3シリーズは、「BMW 320i SE」「BMW 320i Standard」「BMW 320i M Sport」「BMW 330i M Sport」の4車種。プレオーダーの受け付けを同日から開始し、全国の正規ディーラーで3月9日より販売を開始する。BMW 320i SEは受注生産扱いで、2019年中旬から発売される予定だ。

日本市場に投入される新型3シリーズの希望小売価格(クリックで拡大) 出典:ビー・エム・ダブリュー
ビー・エム・ダブリューの御舘康成氏

 BMW 3シリーズは世界で累計1500万台以上の販売実績を持つスポーツセダン。日本での販売実績は累計販売台数の3%にあたる約50万台程度となるが、「日本はBMWが設定する主要6市場のうちの1つに位置付けられており、7代目となる新型3シリーズの開発にも日本市場の要望が多く取り入れられた」(同社BMWブランド・マネジメント・ディビジョン プロダクト・マーケティング プロダクト・マネジャーの御舘康成氏)とする。

 新型3シリーズは日本市場の要求に応えるべく、運転支援システムの拡充、日本の道路事情に適した専用エンジンを搭載するBMW 320iの設定、そして「プレミアムセダンに乗っているんだと思わせるような」(御舘氏)先進的なデザインの採用を果たした。また、ドライビングプレジャーを重視してきたこれまでの3シリーズに続き、同モデルも運動性能を進化させている。

 運転支援システムでは日本で初導入となる3眼カメラが目を引く。それぞれのカメラは焦点距離別に長距離、中距離、車両周辺と役割が分けられており、Mobileye(モービルアイ)製プロセッサ「Eye Q4」で画像処理される。また、3眼カメラで得られたデータはレーダーによる距離情報と組み合わされ、アクティブクルーズコントロールや車線変更警告、車線逸脱警告、ステアリング&レーンコントロールアシスト、衝突回避被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)などの運転支援機能を量産グレードで標準装備する。

左:ルームミラー取り付け位置に設置された3眼カメラ 右:3眼カメラとEye Q4の役割(クリックで拡大)

 また、BMW 8シリーズから導入されたリバースアシスト機能を新型3シリーズにも採用する。同機能は時速35km以下の走行時に有効となり、前進した直近50mのルートを記憶し、自動操舵で同じルートを後退することが可能。この機能は「全幅が1825mmと大型化した新型3シリーズの量産モデルに標準搭載され、日本に多く存在する細道での対向車すれ違いに困った場合などに有効」(御舘氏)とする。

リバースアシスト機能の概要(クリックで拡大)

 さらに、インフォテインメント面ではBMWとして初の音声認識機能「BMW インテリジェント・パーソナル・アシスタント」を新型3シリーズに導入する。同機能では、より自然な会話に近い音声で車両操作や運転情報へのアクセス、オペレーターとの通話など適切な機能やサービスを提供する。システムの起動は規定の呼びかけフレーズ「OK、BMW」だけでなく、ドライバーが任意に設定することも可能だ。

BMW インテリジェント・パーソナル・アシスタントの概要(クリックで拡大)
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