電通国際情報サービス(ISID)は、「第3回スマート工場EXPO」において、故障予知に特化したビッグデータ分析プラットフォーム「PDX」を展示した。同月から本格展開を始めている。
電通国際情報サービス(ISID)は、「第3回スマート工場EXPO」(2019年1月16〜18日、東京ビッグサイト)において、故障予知に特化したビッグデータ分析プラットフォーム「PDX」を展示した。同月から本格展開を始めている。
PDXは、故障予知分析に必要となる製品/設備の稼働データ収集から、企業ごとの製品種別やニーズに応じた分析ロジックの作成、分析結果の可視化まで、一連の仕組みをノンプログラミングで実装できるスイート製品だ。ISIDの関連会社で、故障予知の分野で世界有数の技術を有する米国のPredictronicsが開発した。稼働データ収集ツールの「PDX DAQ」、分析ロジック作成ツールである「PDX SANDBOX」、WebGUIによる分析結果可視化ツール「PDX DEPLOY」から構成される。
ISIDが最も展開に力を入れているのが、ノンプログラミング開発環境で故障予知の分析ロジックを作成できるPDX SANDBOXである。一般的に、故障予知の分析ロジックは、データサイエンティストがRやPythonといった機械学習や統計分析で用いるプログラミング言語を用いて作成する。しかし、PDX SANDBOXの場合、あらかじめ用意された分析モジュール群を活用することにより、手順に沿ってパラメータ設定を行うだけで故障予知の分析ロジックを作成できる。
また、ユーザー自身にとって、作成した故障予知の分析ロジックが“ブラックボックス”にならないことも特徴になっている。「市販の故障予知パッケージだと、なぜその結果になるのか分からないことが多い。PDX SANDBOXは、ユーザーが自身の求める故障予知に最適な分析モジュールを選んで分析ロジックを作成するので、なぜそうなったのかが分かる」(ISIDの説明員)という。
サポートする分析手法は、回帰分析系で線形回帰やランダムフォレストなど9種類、分類系でランダムフォレストやニューラルネットワークなど5種類、異常検知系で主成分分析や自己組織化マップなど5種類となっている。
PDX SANDBOXの初期導入に向けたPoC(概念実証)プロジェクトの価格は700万円から。PDX SANDBOXの年間のサブスクリプション価格は120万円となっている。
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