モルフォは、JAXAの「宇宙探査イノベーションハブ」事業の研究成果としてQonceptと共同で取り組んでいる「Visual SLAM」技術が、小惑星探査機はやぶさ2ミッションのタッチダウン運用などに貢献することを発表した。
モルフォは2018年8月2日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「宇宙探査イノベーションハブ」事業の研究成果として、Qonceptと共同で取り組んでいる「Visual SLAM」技術が、小惑星探査機はやぶさ2ミッションのタッチダウン運用などに貢献することを発表した。
Visual SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)とは、カメラで撮影した映像から環境の3次元情報とカメラの位置姿勢を同時に推定する技術だ。
両社はVisual SLAMの動作環境をより広げ、特徴点が少ないシーンに対しても安定した性能を発揮するため、従来の特徴点ベースSLAMに加えて、エッジ情報や、わずかな陰影を特徴量として利用するなど、シーンごとに適する特徴を切り替えられる統合型のVisual SLAMを研究してきた。現在、良い成果が得られていることが同日のはやぶさ2記者説明会で報告された。
JAXAは2015年4月、将来的に研究成果を宇宙探査へ応用することを目的として「宇宙探査イノベーションハブ」を設立。モルフォとQonceptは2017年9月に「テクスチャレスシーンのためのロバストなVisual SLAMの研究」を共同提案して採択されている。
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