ワークエンゲージメントでは、ロールモデルの存在との関係性が大きいという分析結果が出ていたが、ロールモデルの対象者(派遣先/派遣元の上司や同僚)は実際にどう派遣労働者と関わっていけばいいのだろうか? 白書では、この「ロールモデルとしてのふるまい方」もまとめている。
チャートでは「褒める」という行為が有効であることが結果として表れている。特に「当たり前のことでも褒める」が中央にきていることから、仕事の成果が出たときや努力がみられたときにだけ褒めるよりも、取るに足らないことでも日常的に褒めることがワークエンゲージメントを高める可能性があることが見て取れる。
UTグループ社長 兼 CEOの若山陽一氏は今回の調査の目的として「当社は派遣労働者の正社員雇用や持ち株会への参加制度の整備などで、社員であり株主でもある人が増えた結果、自然と会社を上場しようという流れになって2003年に(JASDAQ市場へ)上場した。このときの社員数は1000人ぐらいだったので社員一人一人の顔が想像できたが、現在は2万人を超える人数となり、成長に伴って社員一人一人が成長を実感できているかが疑問として出てきた。そういった社員の実態を客観的に分析するのが調査の狙い。ONタイムでの“人”を育てる環境の重要性とともに、日々の健康維持などのOFFタイムのあり方が、ONタイムを含むライフスタイル全体に影響を与えていることが調査で見えてきた」と語る。
同社ではONタイムとOFFタイムの両面でのサポートを充実させていくため、派遣先企業とのより緊密な協力関係構築や、一歩進んだ福利厚生機能を提供していくという。「具体的には、社宅で生活している社員向けの給食制度やスマホを使ったキャリアサポートなどを計画している」(若山氏)
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