「レクサスLS」向けステレオカメラが出荷2万台、デンソーとリコーの共同開発安全システム

リコーインダストリアルソリューションズは2018年7月23日、レクサス「LS」向けステレオカメラの出荷台数が累計で2万台に達したと発表した。LS向けステレオカメラはデンソーと共同開発した製品で、2017年9月から量産している。

» 2018年07月25日 07時00分 公開
[齊藤由希MONOist]
レクサス「LS」向けステレオカメラの出荷台数が累計で2万台に達した(クリックして拡大) 出典:リコー

 リコーインダストリアルソリューションズは2018年7月23日、デンソーと共同開発し、2017年9月から量産しているステレオカメラの出荷台数が累計で2万台に達したと発表した。デンソーはこのステレオカメラをトヨタ自動車のレクサス「LS」向けに供給している。

 2017年秋に発売されたLSの現行モデルには、従来の予防安全パッケージ「Lexus Safety System+(トヨタ車ではToyota Safety Sense P)」と同等の機能に新技術を追加した「Lexus Safety System+ A」が設定されている。新技術には、「世界初」(トヨタ自動車)となる、自動でステアリングを制御して歩行者との衝突回避を支援する「アクティブ操舵(そうだ)回避支援」が含まれる。

 アクティブ操舵回避支援では、ステレオカメラが歩行者の検知や、ステアリング制御で回避行動をとるスペースの有無も同時に検出する。このステレオカメラは、3次元画像処理にリコーが車載向けに開発したデンスステレオマッチング(高密度視差演算)技術を採用している。データ処理を高速化することにより、路面の細かい凹凸までリアルタイムに検出できるようになった。

 リコーインダストリアルソリューションズとデンソーは、ダイハツ工業向けのステレオカメラも共同開発している。ダイハツ工業の衝突回避支援システム「スマート アシストIII」では、センサーをレーザーレーダーと単眼カメラの組み合わせからステレオカメラ単体に変更し、歩行者対応の自動ブレーキに対応した。

 リコー独自の光学設計技術やキャリブレーション技術、リアルタイム視差補正技術などの活用により、軽自動車にも搭載可能な「世界最小」(リコー、デンソー)のステレオカメラを実現した。

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