漏えい磁束を最大90%まで抑えたステッピングモーター:組み込み開発ニュース
沖マイクロ技研は、ステッピングモーター「KFG42」シリーズ2タイプを発売した。漏えい磁束を50〜90%抑えているため、モーター周辺に配置された電子機器の誤作動リスクを大幅に軽減する。
左)ステッピングモーター「KFG42B」タイプ、右)同「KFG42S」タイプ 出典:沖マイクロ技研
沖マイクロ技研は2018年6月19日、漏えい磁束を従来の50〜90%に抑えたステッピングモーター「KFG42」シリーズ2タイプを発売した。標準価格は「KFG42B」タイプが1500円、「KFG42S」タイプが900円(いずれも税別)。同社では今後5年間で250万台の販売を目指す。
同製品は、モーターの漏えい磁束(磁気回路からモーター外部に漏れる磁束)対策を施している。同社従来品と比べて漏えい磁束を50〜90%抑えているため、モーター周辺に配置された電子機器の誤作動リスクを大幅に軽減する。
ギアヘッド部分を含めた本体の厚みを、KFG42Bタイプは26mm、KFG42Sタイプは17mmと薄型化。モーターの厚み方向スペースに余裕がない場所にも取り付られる。コネクタータイプのため、駆動回路との接続も容易だ。ギアヘッド部分は高い強度を備え、高トルクで使用できる。また、従来同等品では15?必要だった磁気センサーの誤検知防止距離が、KFG42Sタイプでは1?に抑えられている。
両タイプとも外径42mm、ステップ数120、ステップ角は3度だ。使用温度範囲は0〜60℃。バイポーラ定電流、ユニポーラ定電流、ユニポーラ定電圧で駆動する。組み込み対象商品として、プリンタやスキャナー、遊技機、玩具などを想定している。
- モータ制御に欠かせない技術“PWM”って何?
マイコンから電圧を変化させてモータの速度を変えるのは非常に効率が悪い。そこで周期的なパルス信号を発生させるPWMの登場となる。
- 「マイコンによるモーター制御」を学ぶ前に知っておくべきこと
「動くモノ」の制御ができると手を動かした実感がわくものです。この連載では、マイコンを用いたモーター制御の基礎を学んでいきます。
- マブチモーターをArduinoで制御する
「マブチモーター」でもおなじみ「直流ブラシ付きモーター」は安価で入手性もよいモーターです。これをArduinoで制御するとしたら、何を理解して何を用意して、どんなプログラミンが必要でしょうか。実験します。
- マブチモーターのノイズ対策
「マブチモーター」に代表される直流ブラシ付きモーターは安価で入手性も良好ですが、Arduinoなどと組み合わせる際には発生するノイズが問題となることがあります。そこで今回は、「直流ブラシ付きモーターのノイズ対策」について解説します。
- PWMでマブチモーターを制御する
「マブチモーター」でもおなじみ「直流ブラシ付きモーター」は安価で入手性もよいモーターですが、マイコンからの制御を考えると一工夫必要になります。今回は「PWM」を使った回転制御を紹介します。
- PWMを使ったサーボモーターの制御
ラジコンカーのステアリングやロボットの関節などに用いられ、角度を指定して動かす機能を持つのが「サーボモーター」です。今回はArduinoからこのサーボモーターの制御をPWMを用いて行う手法を紹介します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.