2足歩行ロボットによる自律バトル競技会「ROBO-ONE auto」が2018年2月24日、東京・お台場の日本科学未来館にて開催された。エントリー数が過去最多の34台となり、初めて予選が行われるなど盛り上がったが、課題も見えてきた。大塚実氏によるレポートをお送りする。
2足歩行ロボットによる自律バトル競技会「ROBO-ONE auto」が2018年2月24日、東京・お台場の日本科学未来館にて開催された。1年前に始まった同大会の開催は、今回が3回目。エントリー数が過去最多の34台となり、初めて予選が行われるなどの盛り上がりを見せた。どのような大会となったのか、結果をレポートしよう。
まずは、バトル競技会の「ROBO-ONE」について簡単に説明しておこう。ROBO-ONEは2足歩行ロボットによる大会である。現在、重量3kgまでの「ROBO-ONE」(本戦)の他、市販機と1kg以下自作機による「ROBO-ONE Light」、自律機による「ROBO-ONE auto」の計3部門があり、年2回のペースで大会が開催されている。
ROBO-ONEが初めて開催されたのは2002年のこと。2足歩行ロボットによるバトル競技会としては草分け的存在で、今回が32回目の開催となる。最近の大会はレベルが非常に高く、見応えのある試合が多い。特に今大会で優勝した「Speranza」などは、機体が優秀なだけでなく、操縦のテクニックも素晴らしく、スピード感のある試合は見ていて楽しい。
ただ、ここまで大会のレベルが上がってしまうと、今から初心者が参加しようと思っても、ハードルが高い。そのため、市販キットを組み立てて、そのまま参加できるROBO-ONE Lightが2010年に始まった。これなら、まずはLightに参加して、ノウハウを蓄積してから自作機を用意して本戦に参加する、ということもやりやすい。
そして、画像認識や空間認識などの技術の向上、自動運転の盛り上がりなどを受け、2017年にスタートした新部門がROBO-ONE auto(以下、auto)である。従来は操縦がメインだったのに対し、autoは自律制御のみとなる。そういった前大会までの経緯については、過去記事も参照していただきたい。
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