Cypress Semiconductorは、IoTセキュリティプロバイダーのドイツESCRYPTと協業し、LoRaWANプロトコルを使用するアプリケーション向けに、マイクロコントローラー(MCU)とAPIによるセキュリティソリューションを提供する。
Cypress Semiconductorは2018年2月20日(現地時間)、LoRaWANプロトコルを使用するアプリケーション向けに、マイクロコントローラー(MCU)とAPIによるセキュリティソリューションを提供すると発表した。ドイツRobert BoschグループのIoT(モノのインターネット)セキュリティプロバイダーであるESCRYPTとの協業によるもので、安全なLoRaWANシステムの導入を簡素化できる。
ソリューションの核となるCypressのMCUは、Bluetooth Low Energy(BLE)接続機能に加え、隔離実行環境、セキュアエレメント機能、高速暗号エンジンを備えた低消費電力のデュアルコアMCU「PSoC 6 BLE MCU」だ。これに、ESCRYPTによるLoRaWANキーのプロビジョニング、及び管理APIを統合することで、安全なソリューションを提供する。
LoRaWANネットワークを利用するアプリケーションでは、センサーの集約や制御作動、無線スタック操作のための処理が必要となる。無線スタックは、セキュリティ操作に2つのAES(Advanced Encryption Standard)-128暗号キーを使う。CypressのPSoC 6シリーズのMCUは、これらのキーが暗号操作のみに使用され、他のプログラムからはアクセスできないようにする。さらにセキュアブート機能により、起動時も安全な状態が確保される。
また、ESCRYPTのLoRaWAN Key Management System(KMS)は、LoRaWAN環境におけるキーライフサイクル管理のためのクラウドベースのセキュリティサービス。LoRaWANネットワークへのデバイスのプロビジョニングや登録、LoRaWAN環境用のキーマテリアルを安全に保管する。キーマテリアルが露出することはなく、機密IoTデータにアクセスできるのは許可されたユーザーに限られる。
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