最近、Digilentの「Digital Discovery」がちょっと話題である。何が話題かというと、その機能と低価格ぶりだ。199米ドルという低価格(秋月電子通商だと2万4300円)ながら、PCとつないで32チャネルのロジックアナライザーおよび波形発生器として使えるというのは、例えば客先に持ち込むにも手軽でいいし、この値段なら個人でも購入できるレベルだ。
と思っていたら「もっといいのがあるよ」と立野電脳で見せてもらったのが台湾Acuteの「TravelLogic」と「TravelBus」(Photo09)。TravelBusはデータロガーにバスのプロトコルデコード機能がついた製品で、ホストとはUSB 3.0で接続されるが、ここでサポートされるバスプロトコルは60種類以上に及ぶ優れものである。ちゃんと画面でもプロトコル解析まで行われているのが分かるはずだ(Photo10)。こちらはお値段が5万円ほど(モデルによって差がある模様)で、確かにDigital Discoveryよりはお高めだが、機能差を考えると高いと思えない。
その奥にあるTravelLogicはロジックアナライザーに分類されてはいるが、実際にはバスプロトコルのデコードの機能もあり、実質的にはTravelBusの上位製品の模様。お値段は40万とちょっと跳ね上がるが、その代わり機能も豊富で、対応するバスプロトコルは80種類以上。その中にはSVID(インテルのCPUがチップセットに対して出す、電圧制御信号)まで含まれているそうで、40万円台の電子計測器でコレが可能なものを筆者は他に知らない。またこちらは最大16GB(モデルによって違う)のストレージメモリも内蔵しており、これを利用しての測定も可能となっているそうだ。
もう1つ目に付いたのが、なぜか横浜パビリオンの中にあった共立電気計測の4レンジ絶縁抵抗計(Photo11)。
この製品、Bluetoothを使って測定結果をスマートフォンもしくはタブレット端末に飛ばせる(Photo12)のが特徴なのだが「なぜ絶縁抵抗計を選んだ?」。ちなみに「マルチテスターは?」と聞いたら「現在開発中」との事。KEW1020RあたりのBluetooth化に期待しております。
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