産業電機メーカーが設計・開発プロセス標準化のためPLMソフトウェアを導入:製造IT導入事例
アラスジャパンは、日立産機システムが製品ポートフォリオにおける図面、データ、設計、製造プロセス管理を標準化するため、PLMソフトウェアとして「Aras Innovator」を選択したと発表した。
アラスジャパン(Aras)は2017年3月13日、日立産機システムが製品ポートフォリオにおける図面、データ、設計、製造プロセス管理を標準化するために、PLM(製品ライフサイクル管理)ソフトウェアとして「Aras Innovator」を選択したと発表した。Arasの認定パートナーである日立システムズが導入をサポートし、日本、タイ、中国の主要生産工場でのエンジニアリングデータ管理、ワークフロー管理のプロセスを標準化していく。
幅広い製品構成を持つグローバル企業では、製品が複雑化するなかで複数の生産拠点で一貫性のあるデータ管理をしなければならないという課題がある。日立産機システムがAras Innovatorに注目したのは、複数の言語や拠点への対応が容易だった点だという。
導入の決め手として、別々の場所にある情報を単一プラットフォームで管理・相互接続できること、製品ライフサイクルの段階に応じて構造化されたBOM(部品表)を容易に作成・管理できること、強化されたE-BOM(設計部品表)/M-BOM(製造部品表)の同期機能により、設計から製造、サービスまで領域をまたがる変更を分かりやすく可視化できることなどが挙げられている。
日立産機システムではAras Innovatorの導入により、受注生産プロセスの改善、変更管理オペレーションの効率化、製品開発管理の標準化を実現する予定だ。
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