Form2では、材料は専用のカートリッジに入った形で提供されます。それをしかるべき場所に装着すればOKです。実際に造形用の材料がたまるレジンタンクには、そのカートリッジから適正な量になるように自動的に供給される他、出力中はForm2での出力に最適とされる「35℃」に常に自動調整されています。
さらにForm2では、「レジンタンクに入っている樹脂」と「カートリッジに入っている樹脂」を判別してくれます。例えば、「PreFormで設定した樹脂」と「実際に使う樹脂」、あるいは「レジンタンクとカートリッジの樹脂が違う」などの場合には警告が出てプロセスが止まるようになっています。これはありがたい機能で、そそっかしい私はレジン交換後、結構このメッセージに助けられております。
光造形に使用する材料は基本的に“身体に悪いもの”です。Form2においても、出力物を処理したり、造形に失敗してレジンタンク内をすくいたい場合など、手袋を付けて作業する必要があります。そんな面倒な光造形ですが、それでも手を汚すところが減るのはありがたいことです。
「基本的に、FDMは楽」と、自分で光造形をやりだしてから思いました。光造形は前述したように材料の取り扱いが面倒です。まあ、材料に触ったからってすぐにどうこうなるわけじゃないですが、“基本的に身体に悪いもの”ですし、出力後には未硬化の樹脂を表面から洗い流すために、結構な量のIPA(イソプロピルアルコール)にチャポンと付けておく必要があります。IPAは最近、薬局でも在庫がないことが多いので、ネットで注文すると便利です。使用済みのIPAの処理とか、いろいろ面倒なことはあるのですが……。
また「Flexible」のような機能性樹脂の場合、造形後に二次硬化が必要です。Formlabs社からの情報にも「機能性樹脂には二次硬化が必要だよ」と書いてあるのですが、その割にFormlabs社からは何も提供されていないんですね(笑)。
実は、通販でも買えるネイルドライヤーが二次硬化の処理に使えます。そのLEDが二次硬化のための紫外線波長とドンピシャなのです。とはいえ、それを自分で購入しなければならないわけです。
まあ、要するに、とにかく面倒なんですよ……。それにもかかわらず、これまで使いまくってきた(いや、今もすごく使ってますが)「Zortrax」よりも稼働率が上がっているのです。
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