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» 2016年10月18日 06時00分 公開

コンパクトカーに乗ると分かる、欧州自動車メーカーのお国柄乗って解説(2/5 ページ)

[高根英幸,MONOist]

ステアリングが直進状態に戻ろうとする力の強弱

 DS3カブリオのEPS(電動パワーステアリング)については、反力をあえてつけている印象だ。舵を当てていくときには操舵力は軽いが、そこから舵角を保持するのはやや重く、直進状態に戻ろうとする力が強いのだ。

 このところコンパクトカーでは、サスペンションのトレール量を抑える設計で、直進状態に復元しようとする力が弱いステアリングが見受けられるが、DS3カブリオは「セルフセンタリングステアリング」と呼んでいた往年のシトロエンをほうふつさせる。

 ちなみに、DS3カブリオのEPSのサプライヤはジェイテクトだ。ステアフィールもジェイテクトの欧州のテクニカルセンターとシトロエンのエンジニアが共同開発で仕立てたものらしい。フランスの自動車メーカーとはいえ、補機類やモジュール構造のパーツは欧州以外のサプライヤやメガサプライヤからも供給を受けている。

ジャガード織のソフトトップを開けると

ソフトトップはジャガード織りでDSモノグラム柄 ソフトトップはジャガード織りでDSモノグラム柄(クリックして拡大)

 そして、試乗したDS3の大きな特徴は電動ソフトトップといえるだろう。トップを開けてもピラーやルーフの外周部は残るが、サンルーフなどとは比べものにならない大開口で青空と陽射しが降り注ぐ。オープンエアの開放感というよりも、クルマに包まれつつも外の光や風を感じることができる爽やかさだ。ソフトトップの表皮は優雅なジャガード織りのDSモノグラム柄で、実にしゃれている。

 フランス車といえばふんわりと包み込むようなシートや乗り味の印象が強い。しかし、DS3カブリオのサスペンションは想像していたよりしっかりした感触で、シートの座り心地も意外と硬めだ。金属スプリングをサスペンションに採用して以来、フランス車らしさは薄れてしまったと感じられる。

キャラの立ったフランス車をもう1台

「カングー」はフランス車がマイナーな日本国内でも一度は見たことがあるはず 「カングー」はフランス車がマイナーな日本国内でも一度は見たことがあるはず(クリックして拡大)

 次にステアリングを握ったのは日本でも認知度の高いフランス車、Renault(ルノー)の「カングー」。コンパクトカーというにはいささかボディーが大きく室内高も高いので高重心だ。ロールセンターは普通のコンパクトカー並みの低さなのでロール剛性が低く、ステアリングを切ってもグラグラとロールするばかりで、なかなか向きを変えてくれない印象だ。

 ブレーキもペダルタッチが曖昧で、踏み始めの制動力の立ち上がりは十分だが、そこから踏み込んでも制動力があまり増えない。そのため、止まる間際に制動力を緩めてスムーズに止まるのがやや難しい。

 けれども、このクルマでステアフィールがどうのとかブレーキの感触が……などと言ってはいけない気もする。それくらいこのクルマのもつキャラクターは独特で、購入するユーザーは他のクルマと比べるようなことはしないからだ。

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