アットマークテクノがESCE2016にて、大日本印刷のICカード技術を応用した「高セキュリティIoTゲートウェイ」を展示。i.MX 7Dualを搭載した、組み込み用Armadilloの最上位機種も展示。
アットマークテクノは第19回 組込みシステム開発技術展(ESEC2016)」(会期:2016年5月11〜13日)の同社ブースにて、ICカード技術を応用した高セキュリティIoTゲートウェイを展示した。2016年秋より販売を開始する。
これは同社と大日本印刷、コネクシオの共同開発によるもので、同社組み込みプラットフォーム「Armadillo」をベースに開発したIoTゲートウェイに大日本印刷がICカード事業で培った技術を元に開発したSAM(Secure Application Module)を搭載。SAMによって通信データの暗号化、機器認証、機器が取得・生成するデータの真生性確認が行え、結果として高い情報セキュリティを実現するという。
クローズドな通信(ネットワーク)と固定されたサービス(サーバ)の環境で構築すれば安全性を高めることは可能だが、その分だけサービスの柔軟性は下がり、コストは高くなる。本製品ではオープンなネットワーク(インターネット)を利用しながらSAMによってセキュリティ性を高めるため、システムの安全性と柔軟性、それにトータルコストのバランスをとることが可能となる。
既に大日本印刷が通貨処理機を手掛けるローレルバンクマシンと共同で、金融機関で利用される現金処理機のセキュアな遠隔処理保守を行うサービスを開発、2016年末にテスト運用を開始する計画であり、アットマークテクノでは2018年までに約10万台の提供を目指すとしている。
また、ブースにはArmadilloシリーズの新製品として、同社組み込みプラットフォームの最上位となる「Armadillo-X1」も展示されていた。新製品はNXPの「i.MX 7Dual」(Cortex-A7 デュアルコア 1GHz駆動)を搭載しており高い処理能力を持つ他、既存製品と同様にアドオンモジュールによって、さまざまなインタフェースに対応する。OSはDebianを組み合わせる。
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