特性を生かした活用法が各社より提案されるなか、ドローンのハードウェア自体も進化改良の余地が多く残されていることが展示物から伝わってきた。なかでも最大の着目点として各社が取り組んでいるように感じられたのが「航続時間(距離)の延長」だ。
ドローンは構造上、複数のモーターを回転させ続けることで安定を保ち飛行する。複数のモーターを回転させ続けるということはバッテリーを激しく消費し続ける訳であり、優先接続されていなければ、一般的にその航続時間は15分から長くて30分程度だ。
その対策として自律システム研究所は水素燃料電池搭載型、ヨコヤマコーポレーション(TEAD)は発電用エンジンとバッテリーを組み合わせた「ハイブリッドドローン」(同社)を展示していた。
この2つは動力源の改良によって航続時間の延長を図るアプローチだが、ヘリコプター型ではなくVTOL型とすることで航続時間(距離)を延長する試みも自律システム研究所やエアロセンスなどによって行われている。
もちろん現在利用されているバッテリーやモーター、それに制御系の最適化によって航続時間の延長も進むと予想されるが、動力源のハイブリッド化やVTOL型の登場は無人機を使った新たな産業の隆盛を呼び起こすきっかけになるかもしれない。
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