ここでは、寸劇「SOLID WORKS」の中で紹介された全31種類の新機能の中から、特に気になった機能を厳選し、「CAD」「MBD」「PDM」「ビュワー」の4つに分けて紹介する。
「Transparent Section Views」:これまでも断面を切るコマンド自体は存在していたが、断面を見たい場合は切った部分を完全になくすことしかできなかった。今後はこの新機能により、切った部分を透明化して表示できるようになる。透過して見えるので特に大きなアセンブリをやる際に重宝しそうだ。
「Thread feature Lead-in/Lead-out」:ネジ山をモデリングするフィーチャーは「SOLIDWORKS 2016」から提供されていた。今回、ネジ山の始点・終点の部分をそのまま流れるようにきれいに収束させる機能を追加予定だ。従来、ネジ山の始点・終点は断面状にぷっつりと切られていたので、きれいに整えるために追加でコマンドを実行する必要があった。
「Magnetic Mates」:サブアセンブリの中に接続点と向きを定義しておくことで、磁石のようにサブアセンブリ同士の合致が容易に行えるようになった。複数のアセンブリを1つのまとまりとして動かせるので合致の作業効率も良い。デモ画面の通り、FA分野などで効力を発揮しそうだ。
「Open and use many CAD formats」:他社CADデータをインポートしてそのまま設計に使うことができる。通常、他社CADデータを変換してから読み込んでいたが、これがダイレクトに他社CADファイルを読み込んで、そのまますぐに設計に使うことができるという。複数のCADを利用しているユーザーにとっては便利な機能になりそうだ。
「Re-order 3D Views」:非常に便利になった機能の1つ。これまではスクリーンショットを撮った順番でしか図面を並べることができなかったが、この機能により、スクリーンショットの順番にかかわらず並び替えが行えるようになった。従来はスクリーンショットを撮る順番を間違えると、一からやり直す必要があったという。
「SOLIDWORKS PDM Latest Version Overwrite」:PDMは変更履歴をきちんと保持するものであるが、形状が変わらないようなささいな変更(注記の変更など)であっても、ファイル保存をしてサーバに戻す(チェックイン)際に、必ずバージョンを1つ上げる必要があった。新機能ではわずかな変更の場合、そのまま前のバージョンに上書きできるようになった。
「eDrawings opens many more formats」:コミュニケーションビュワー「eDrawings」がサポートする他社CADファイルが増えた。寸劇の中では「Autodesk Inventor」や「PTC Creo」などの名前が上げられていた。
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