ホンダは、3ナンバーミニバン「オデッセイ」に2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」を搭載するハイブリッドモデルを追加する。モーターを小型軽量化して性能も向上し、オデッセイの超低床プラットフォームに組み込めるようにした。JC08モード燃費はクラストップとなる26.0km/lを達成した。
ホンダは2016年2月4日、3ナンバーミニバン「オデッセイ」「オデッセイ アブソルート」に2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD(以下、i-MMD)」を搭載するハイブリッドモデルを追加し、同年2月5日に発売すると発表した。7〜8人乗り、排気量1.8l(リットル)以上のエンジンを搭載し、全高が1600mm以上のミニバンでトップとなるJC08モード燃費26.0km/lを達成した。税込み価格は、オデッセイのハイブリッドモデルが364万6400〜402万6400円、オデッセイ アブソルートのハイブリッドモデルが378万〜405万6400円。月間販売目標台数は、併せて一部改良したガソリンエンジンモデルを含めて2000台。
2013年11月にフルモデルチェンジしたオデッセイは、競合他社の3ナンバーミニバンよりも100〜200mm低い1695mmという全高を実現しつつ、広い車室内空間を確保するために超低床プラットフォームを採用した。
今回のハイブリッドモデルでは、3ナンバーミニバンであるオデッセイにふさわしいハイブリッドシステムのi-MMDについて、この超低床プラットフォームに組み込むための小型化を行った。まずモーターについては、巻線方式と構造を刷新することで、従来のi-MMDと比べて約23%の小型/軽量化しつつ、大トルク/高出力化も実現した。i-MMDを初採用した「アコード」の場合、モーターは最高出力124kW/最大トルク307Nmだったが、オデッセイでは最高出力135kW/最大トルク315Nmとなっている。
排気量2.0lのアトキンソンサイクルエンジンも同様に性能向上しており、アコードは最高出力105kW/最大トルク165Nmだったが、オデッセイでは最高出力107kW/最大トルク175Nmに向上している。
リチウムイオン電池は、1列目シート床下にコンパクトに配置し、オデッセイならではの広い室内空間や使い勝手に影響が出ないようにした。
今回オデッセイにハイブリッドモデルが追加投入されることになったが、月間販売目標台数は2000台にすぎない。2013年11月のフルモデルチェンジでは月間販売目標台数を4000台に設定していただけに、競合である「アルファード/ヴェルファイア」との争いが厳しい状況にあるとみられる。
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