Apple「CarPlay」の製品化、韓国の半導体メーカーが強力に支援 : オートモーティブワールド2016
テレチップスは「オートモーティブワールド2016」において、Hyundai Motor(現代自動車)が採用した、Apple(アップル)の「CarPlay」に対応する車載情報機器の実機を展示した。ハードウェアとソフトウェアを一括で提供できる点を強みに顧客開拓に取り組んでいる。
テレチップスは、「オートモーティブワールド2016」(2016年1月13〜15日、東京ビッグサイト)内の「第8回国際カーエレクトロニクス技術展」において、Hyundai Motor(現代自動車)が採用した、Apple(アップル)の「CarPlay」に対応する車載情報機器の実機を展示した。
Appleの「CarPlay」向けのSoCがHyundai Motor(現代自動車)で採用された (クリックして拡大)
テレチップスは韓国の半導体メーカーで、韓国の自動車メーカーやティア1サプライヤだけでなくホンダやJVCケンウッドからの採用実績もある。CarPlay関連では、CarPlayに必要な機能を集積したSoC(System on Chip)と、CarPlayの機能を車載情報機器に組み込むための支援サービスを提供している。
テレチップスが強みとするのは「ハードウェアとソフトウェアを一括で提供できること。一般的な半導体メーカーはソフトウェア会社を紹介するだけなので問い合わせの窓口が増えてしまうが、テレチップスなら1つの窓口として対応できる」(営業担当者)という。
CarPlayで重要な役割を果たす音声入力機能の精度向上も支援する。CarPlayは目的地の入力やメールの文面の作成、オーディオ操作などを音声入力で行う。同社は車内のノイズや声の反響を押さえる機能も提供可能だという。
CarPlayは、Appleが音声入力の精度や操作に対する応答性などに関して一定の基準を設けて認証するため製品投入まで期間を要する傾向があるという。「CarPlayは自動車メーカーにとってキラーコンテンツにはならないが、車両に搭載せざるを得ない方向に進んでいる。スムーズな製品化の支援で貢献したい」(営業担当者)としている。
テレチップスはCarPlay以外にも、Googleの「Android Auto」やソフトウェアのみで聴取できるラジオソリューションなど車載情報機器に求められる機能に広く対応していく方針だ。
「CarPlay」対応の新型車が2015年内に40車種以上投入へ
Appleは、サンフランシスコで開催したスペシャルイベント「Spring Forward」において、同社のスマートフォン「iPhone」と車載情報機器を連携する機能「CarPlay」に対応した新型車が、2015年末までに40車種以上投入されることを明らかにした。
国内自動車メーカーが採用しない「CarPlay」、GMが2016年から標準装備
GMジャパンは、国内市場で2016年以降に発売する「キャデラック」「シボレー」ブランドの車両がAppleの「CarPlay」に対応すると発表した。標準装備となるメーカー純正のカーナビゲーションシステムで利用できる。CarPlayが標準装備となるのは「日本国内市場では初」(GMジャパン)だという。
「Android Auto」「CarPlay」両対応の市販カーナビが欧米で発売、日本は未定
パイオニアは、「2015 International CES」において、「Android Auto」に対応する市販カーナビゲーションシステムを発表。Appleの「CarPlay」にも対応しており、2015年3月に北米市場に投入後、欧州やオーストラリアなどにも展開を拡大する計画。日本での対応時期は未定だ。
現代自動車が“世界初”のエコカー「IONIQ」を発売へ
Hyundai Motor(現代自動車)は、現在開発を進めている、1車種の中で電気自動車、プラグインハイブリッド車、ハイブリッド車を全てラインアップする新型車の車両名称と発表時期を明らかにした。車両名称は「IONIQ」で、2016年1月に韓国国内で発表した後、「ジュネーブモーターショー2016」などで披露する予定だ。
現代自動車が高性能ブランド「N」を立ち上げ、“究極”のGTカーも
Hyundai Motor(現代自動車)は、「フランクフルトモーターショー2015」において、高性能車のサブブランド「N」を立ち上げるとともに、そのショーケースとなるコンセプトカーを公開すると発表した。
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