コマ大戦の出場常連チームに「信州コマ倶楽部」があります。実は、MONOistでも何度か取り上げている「SWCN」の方々によるチームです。SWCNはSOLIDWORKSなど3D CADユーザーが多く集う技術者グループです。つまり、長野県内の技術者たちの英知を集結させてコマ設計に挑んでいるというわけです(関連記事:設計者CAE議論は終わらない)。
初参戦は2012年3月の「茨城場所」。実質2回目のコマ大戦でした。当時はごくシンプルに「SWCN」というチーム名でした。しかも、いきなり優勝でした。1回目の大会の参加者は町工場の方中心で部品製作の技術や精度を競っていた面が大きく、設計で勝負していたのは部品メーカーのコガネイ1社だけでした。この大会以降、コマの設計面から工夫するという動きがだんだん増えてきました(関連記事:MONOistも参加してみた! 全日本製造業コマ大戦 )。
その後、「SWCN信州」と微妙に名前が変わりましたが、「いまいちインパクトに欠けるよなぁ……」と思ったメンバーたちで考えたのが「信州コマ倶楽部」という名前だったということです。以来、チーム名を掲げたのぼり旗とおそろいの衣装で各場所に元気に乗り込んでいっています。
信州コマ倶楽部は過去の大会で何度か優勝・準優勝しています。またSWCNメンバーが単独で出場し、優勝しているケースもあります(旧チーム名での戦績含む)。
企業在籍の設計者メンバーでTRIZやタグチメソッドを駆使して設計し、ソフトウェアで仮想検証を実施し、地元の町工場の高精度な製作技術で製作しています。試作レスでコマ開発をしているとのことです。業務外の活動ながら、本格的です! 出場するたびに実況で「変態」と(尊敬の念を込めて)言われてしまうほどの入れ込みようなのです。
やはり、さすが技術者集団! 彼らが生み出すコマは普通に売れるんじゃないかというレベルです。
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