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» 2015年12月11日 08時00分 公開

世界初の“凍る”鋳造技術を実用化! 業界常識を覆した町工場の“熱い”挑戦イノベーションで戦う中小製造業の舞台裏(4)(5/5 ページ)

[松永弥生,MONOist]
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次世代の鋳造システムに向けて、若手職人を育成

 鋳造は、紀元前4000年ごろにメソポタミアで始まったといわれている。長い歴史の中で、鋳物はいつの時代も重要な役割を果たしてきた。その技術は、今日まで進化しながら受け継がれてきている。

 三共合金が実用化に成功した凍結鋳造は、今はまだ制約も多い。本格的に稼働し、普及していくのはこれからだ。それに関して松元さんは、「日々進化する技術が課題や制約を解決していくでしょう」という。

 そのためには若手技術者の育成が必須だ。職人の高齢化が進む業界の中で、同社は若手人材の育成にも積極的に取り組んでいる。

 地元高校生を対象とした「ものづくり分野の人材育成・確保事業」にも協力し、熟練技能者の技術を間近に見せて体験する機会を設けている。また、卒論のテーマに凍結鋳造を扱う大学生が、同社のプラントを使用しにくることもある。

溶けた金属の中に別の材質を埋め込む“鋳ぐるみ製品”を造型している様子。熟練工から若手技術者に技術を伝承していく(写真提供:三共合金)

 こうした取り組みがあるため、凍結鋳造やKSハードに興味を持った新入社員が入社してくるのだ。

 「実務の点からいえば、50代の熟練工を雇う方が効率がいいでしょう。けれど、若手社員は会社に熱気を送り込んでくれます」と松元さんは、彼らの熱意に期待を寄せている。

筆者プロフィール

松永 弥生(まつなが やよい) ライター/電子書籍出版コンサルタント

雑誌の編集、印刷会社でDTP、プログラマーなどの職を経て、ライターに転身。三月兎のペンネームで、関西を中心にロボット関係の記事を執筆してきた。2013年より電子書籍出版に携わり、文章講座 を開催するなど活躍の場を広げている。運営サイト:マイメディア


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