沖電気工業らは遠隔地でも“同僚の忙しさ”などを感じ取れる「超臨場感テレワークシステム」を共同開発した。音や動きをオノマトペで知らせ“遠隔地間の雰囲気共有”をスムーズに行う。
沖電気工業らは2015年9月30日、遠隔地でも“同僚の忙しさ”などを感じ取れる「超臨場感テレワークシステム」を共同開発したと発表した。同年10月7日〜10日に開催される「CEATEC JAPAN 2105」に展示する他、「けいはんな情報通信フェア2015」(同年10月29日〜30日)にも展示する。
遠隔地を結んで業務を行う「テレワーク」は多様なワークスタイルを実現する手段として注目されているが、遠隔地の同僚と思うようにコミュニケーションが取れないという状況も発生しやすい。
その状況の解消のため開発された本システムは、「遠隔オフィスの状況を推定し提示する機能」「遠隔地の注目エリアにアクセスして会話できる機能」「遠隔オフィス間で情報を共有しながら共同作業できる機能」の3つを有し、遠隔地間でも隣席で仕事をしているかのような感覚を作り出す。
「遠隔オフィスの状況を推定し提示する機能」はオフィス内で生じた音やヒトの動きを、マンガのように擬音語や擬態語で表現し、加えて、PCの操作量やウインド切り替えの頻度などから“そのひとの集中具合(忙しさ)”を推定し、「割り込み拒否度」も推定する。
「遠隔地の注目エリアにアクセスして会話できる機能」は双方のオフィスに複数のマイクとカメラを配置、その位置に基づく制御を行うことで、任意の位置で指定した相手と会話をすることが可能だ。「遠隔オフィス間で情報を共有しながら共同作業できる機能」は大型ディスプレイを用い、さまざまな付帯情報をオーバーレイ標示させることで、遠隔地間の情報共有をスムーズに行う。
このテレワークシステムは情報通信研究機構(NICT)からの受託で、沖電気工業、NEC、シャープ、京都大学、東京農工大学、立正大学が開発したもの。既に2015年7月から実証実験が行われおり、今後は評価指針の検討を行いながら早期の商品化を目指すとしている。
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