寒さにはめっぽう強いけど、暑さには非常に弱いおじさん記者の熱対策をヒートシンクでしてみました。強制空冷は何だかかわいそうなのでやめておきました。暑がりの熱対策のポイントは足でした。
この記事を公開してしばらくすると、いよいよ梅雨が明けて、夏らしい暑い日々がやってきます。涼しくてじめじめとした日々も鬱々としてきますが、寝苦しい熱帯夜がやってくるのかと思うと、それはそれでうんざりですよね。読者の皆さんは、暑いのと寒いのとでは、どちらが耐えられますか? お暑いのがお好きですか?
アイティメディアには雪降る冬の日の屋外でも平然と半袖で過ごす、寒さにめっちゃ強い社員がいます。スマートジャパンの畑陽一郎記者です。かつてはEE Times JapanやMONOistでも記事を書いていました。
冬場、記者発表に来る他社の記者さんは2度見すること必至でしょうね……。ちなみに、常に裸足です(靴は履いています)。
「半袖で本当に大丈夫なのか」と何回か尋ねましたが、本当に大丈夫とのことです。コートもセーターもいらないとは、かさばりがちな冬の外出が身軽でうらやましい限りです。ところが畑記者、逆に猛暑は大の苦手。常夏の南の島にはなるべく行きたくないと言います。
さて、今回はそんな畑記者に、この夏を快適に乗り切ってもらおうと、これで熱対策を試みてもらうことにしました。
熱対策といえば、ヒートシンクですよね! ご存じのとおり、ヒートシンクは熱伝導率の高い金属材料(アルミや銅など)で作られ、発熱源の熱を吸収して周囲に放熱するための部材です。
今回は、日本アビオニクスの赤外線サーモグラフィ装置による表面温度観察と、ソフトウェアクレイドルによる熱流体解析で、畑記者の熱対策を検討しました。
また記事の最後には、このヒートシンクを人間用に売り出してしまった金属加工部品専門商社 エムエスパートナーズ(以下、MSP)、そしてわけも分からずそれを作らされた(!?)川崎の小さな町工場 タカクワ製作所が登場します。こちらは昭和の香り漂う、タカクワさんの現場からお届けします。
MSPは押し出し材の汎用ヒートシンクや切削ヒートシンクを扱っており、小ロット対応もしている技術商社です(こっちが本業です)。あの「一人家電メーカー」のビーサイズ 八木啓太さんの製品にも同社がかかわった部品が使われています。
今回試したヒートシンクは「快足アルミ放熱ボード」(以下、快足ボード)と名付けられ、MSPが人間用に販売しているものです。同社内に転がっていたヒートシンクから、社員の思いつきで生まれた商品です。快「足」ですので、足に対して使うものです。
快足ボードはアルミ製ヒートシンクの放熱特性を生かして、足にこもった熱をやさしく逃がして、蒸れをやわらげ、快適にしてくれます。電子部品のようにアグレッシブに冷やすためのものではありません。確かに、足の強制空冷は身体にかなり悪そうです。
通常、電子部品ではヒートシンクのフラットな面に熱源を当てますが、快足ボードの場合はフィンに足を乗せます。なぜなら……、フラットな面だと蒸れるからです。
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