次にSCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)に特化した自己評価ツール「SSAT※」を紹介する。
※)SSAT(SCADA Self Assessment Tool)は英国のCPNI(Centre for the Protection of National Infrastructure)が開発したもので、JPCERT/CCが中心となり2011年に日本版が公開された。CPNIは、英国の政府機関である国家インフラストラクチャ保護センターにおいて、関連する組織に対してセキュリティに関するアドバイスの提供を担当している機関。
SSATは、Microsoft Excelで作られている。約100の設問に対して「はい」「いいえ」「一部」の3つの選択肢から回答していく。例えばウイルス対策の項目では、「御社は業務用PCにアンチウイルスソフトを導入していますか?」といった設問がある(図2)。
これらの設問に全て回答すると、グッド・プラクティス・ガイド(PDF)の準拠率をもとにしたスコアが出力される(図3)。
詳細はグッド・プラクティス・ガイドも参考にしていただきたいが、SSATでスコアとして出される項目の概要は以下のようになる。
SSATでは上記のような項目に従って、現状どの程度のセキュリティ対策が実施できているかが判断できるようになる。J-CLICSに比べると設問項目は多いが、数時間程度で入力できるレベルの項目数である。また、準拠率が視覚的な結果として出てくるため、セキュリティ面において改善が必要な項目を簡単に判断でき、改善すべき点もより詳しく検討することができる。
さらに、アセスメント後、改善した項目は、Excelの項目を「はい」に変えていくことで、どの程度改善したかも判断しやすい。
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