トヨタ自動車が大幅改良を行った「カローラ」は、新開発の排気量1.5lガソリンエンジン「2NR-FKE」により燃費を大幅に向上した。しかし2NR-FKEは、同社が2015年度からの導入を宣言している「Toyota New Global Architecture(TNGA)」ベースのパワートレインユニットではないという。
トヨタ自動車は2015年3月30日、東京都内で会見を開き、5ナンバーのステーションワゴン「カローラフィールダー」とセダン「カローラアクシオ」をマイナーチェンジし、同年4月1日に発売すると発表した。大幅改良を施した“ビッグマイナーチェンジ”の位置付けになる。新開発の排気量1.5lガソリンエンジン「2NR-FKE」を搭載するモデルを追加し、JC08モード燃費は、従来の排気量1.5lガソリンエンジン「1NZ-FE」搭載モデルの21.4km/l(リットル)から23.4km/lに向上した。
ハイブリッドモデルも、ハイブリッドシステムを高効率化して従来の33.0km/lから33.8km/lにJC08モード燃費が向上している(燃費数値はいずれもカローラアクシオの場合)。
税込み価格は、カローラフィールダーが161万1163〜247万4182円、カローラアクシオが146万4873〜220万7127円。月間販売目標台数はカローラフィールダーが6000台、カローラアクシオが3000台。
今回のビッグマイナーチェンジは、2014年11月に技術発表した予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」(関連記事:トヨタが2015年から運転支援システムを一新、高速道路では自動運転も)のうち、小型車向けの「Toyota Safety Sense C」を初めて採用したことも特徴になっている。上位グレードでは標準装備となっているが、下位グレードでも税込み価格5万4000円のオプションとして選択できる。
Toyota Safety Sense Cは、レーザーレーダーと単眼カメラを用いる運転支援システムで、衝突回避支援型PCS(プリクラッシュセーフティ)、レーンディパーチャーアラート(LDA)、オートマチックハイビーム(AHB)の3つを備える。中でも、自動ブレーキに相当する衝突回避支援型PCSは、時速10〜80kmの幅広い速度範囲で動作させられることを最大の特徴とする。また、検知対象との相対速度差が時速30km以内であれば、衝突の回避や衝突被害の軽減が可能だ。
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