親機のブザーを鳴らす回路は赤ちゃんウォッチの流用ですが、「NJM2072」(データシートPDF)の出力は7番ピン(OUT2)に変更しています。このピンではデジタル信号を出すとき、Low → Highに信号を切りかえます。
ブザーのON-OFF指示には、Dフリップフロップ回路(以下、D-FF回路)を使っています。D-FF回路は、クロックがHになる瞬間の値を読み込み、固定したまま出力する回路です。「74HC74」(データシートPDF)という汎用ロジックICでD-FF回路を組んでいます(画像3)。
カウンタの初期値はLowなので、TWE-Liteの出力にはトランジスタ反転回路を入れて、Highを出力しています。
子機には傾斜スイッチとジャンプした回数をカウントするためのICを搭載しています。傾斜スイッチを振るとパルスデータが発生します。これを74HC393(データシートPDF)というICでカウントしているのです。
74HC393は、内部にある2つの素子を組み合わせてON-OFFをカウントできます。今回の配線では128パルスでSTOP信号を発します。チャタリングもカウントされるので、実際は30〜50回位振るとSTOP信号が出ています(画像4)。
STOP信号が出るとTWE-Liteの無線機能で信号が送られます。親機のD-FFのCLRがカウンタ信号を受け取ると、ブザーが停止します。子機に搭載しているLEDは回路をデバッグするためにつけました。子機のLEDが光れば、親機のブザーが停止します。プッシュスイッチでカウンター値をリセットできます。
それでは、ブレッドボード上で回路を作成してみましょう。回路図と部品配置図を以下に示します(画像5〜9)。
親機は部品点数が多いので、機能ごとに動作を確認しながら配線していきました。機能ごとに分割して回路をチェックしていくと、間違えたときに問題のある所が分かりやすくなります。
回路が組めたら、親機のブザーが鳴っている状態で、子機を振ってみましょう。ブザーを止めることができれば成功です。
ちなみに今回の回路では、親機と子機の電源を入れたときにブザーが鳴ります。子機を振ってブザーを止めてリセットスイッチを押すまでが初期設定となります。これは、子機の電源を入れた瞬間にHigh信号が出てるためにブザーが鳴ってしまうからです。回路の都合でこういう仕様になりました。
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