矢野経済研究所は、2012〜2020年の車載電池の市場調査結果を発表した。同調査によると、2020年の車載電池市場は、金額ベースで2012年比約8倍となる1兆4949億5500万円、容量ベースで同約19倍となる5万9543MWhに成長すると予測している。
矢野経済研究所は2015年1月19日、2012〜2020年の車載電池の市場調査結果を発表した。同調査によると、2020年の車載電池市場は、金額ベースで2012年比約8倍となる1兆4949億5500万円、容量ベースで同約19倍となる5万9543MWhに成長すると予測している。
車載電池の市場規模は、2012年が金額ベースで1862億5000万円、容量ベースで3115MWhだったが、2013年には金額ベースで3789億7000万円、容量ベースで同約2倍の6187MWhと、2012年比でどちらも約2倍となった。2014年は、金額ベースで4309億5000万円、容量ベースで7698MWhでとなる見込み。これらは2012年比で約2.4倍となる数字だ。2013年、2014年とも、金額ベースと容量ベースの伸び率がほぼ同じなのは、車載電池の価格低減がそれほど進んでいないためとみられる。
しかし2015年は、金額ベースで2012年比約2.8倍の4309億5000万円、容量ベースで同約4倍の1万2493MWhになると予測されている。容量ベースに比べて金額ベースの伸びが鈍化しているのは、車載電池の価格低減が進むと想定しているからだ。先述した通り、2020年には、金額ベースの2012年に対する伸びが約8倍であるのに対して、容量ベースは約19倍となっており、車載電池の価格低減はさらに進むことになりそうだ。
なお、今回の調査における車載電池とは、電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)といったxEVに搭載されるリチウムイオン電池とニッケル水素電池のことだ。HEVについても、「プリウス」や現行の「フィット ハイブリッド」のようにモーターの走行への寄与が大きいストロングHEV向けのみに絞っている。つまり、スズキの「S-エネチャージ」やドイツの自動車メーカーが開発中の48Vシステム向けの車載電池は含まれていない。
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