ディスコは、回路形成済みの半導体ウエハーの裏面研磨に用いられるドライポリッシングホイールと、フリップチップの加工に対応するダイシングブレードの新製品を開発した。両製品とも「SEMICON Japan 2014」で公開する。
ディスコは2014年11月25日、回路形成済みの半導体ウエハーの裏面研磨に用いられるドライポリッシングホイールと、フリップチップの加工に対応するダイシングブレードの新製品を開発したと発表した。両製品とも、半導体製造装置・材料の展示会「SEMICON Japan 2014」(2014年12月3〜5日、東京ビッグサイト)で公開する予定。
薄く加工したウエハーの曲げに対する物理強度を示す抗折強度は、ドライポリッシングホイールなどで加工ひずみを除去するストレスリリーフで改善することができる。しかし、ストレスリリーフを行うと、重金属汚染によるデバイスの特性不良を防ぐウエハー裏面の微小な傷(ゲッタリングサイト)によるゲッタリング効果も得にくくなってしまう。
ディスコは2009年に、抗折強度とゲッタリング効果を両立したドライポリッシングホイール「DPEGシリーズ」を発表している。DPEGシリーズでは、厚さ50μmまでのウエハーの裏面研磨において抗折強度とゲッタリング効果を両立していた。これに対して、今回発表した新製品「DPEG-MZ」は、厚さ25μmまで抗折強度とゲッタリング効果を両立できるという。
ダイシングブレードの新製品「ZH14シリーズ」は、バンプの付いたフリップチップをダイシングする際に求められる長い刃先出しが可能になった。従来製品で同様のダイシングを行うと発生しやすい蛇行や切れ曲がりなどの課題を解決したという。
新開発の高剛性V1ボンドの採用により、高負荷な条件におけるダイシングブレードの破損や蛇行を抑制し高品位な加工を実現できる。ブレード破損限界速度は、従来品より20%向上し120mm/秒を達成した。
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