大日本印刷、コネクシオ、アットマークテクノの3社は、M2M(Machine to Machine)/IoT(Internet of Things)システムの構築をワンストップで支援するサービスを2015年春に開始すると発表した。
大日本印刷(以下、DNP)、コネクシオ、アットマークテクノの3社は2014年11月19日、DNPのデータセンターを利用したクラウドプラットフォームと、コネクシオのネットワークインフラ、アットマークテクノのゲートウェイ端末などを組み合わせて、M2M(Machine to Machine)/IoT(Internet of Things)システムの構築をワンストップで支援するサービスを2015年春に開始すると発表した。
3社連携によるワンストップサービスの提供により、導入企業は安全なM2M/IoTシステムを、短期間で構築できるようになるという。主なターゲットは、個人情報を含む機密性の高いデータを取り扱う自動車業界やリテール業界など。同ワンストップサービスにより、2017年度に10億円の売り上げを目指す。
3社連携によるワンストップサービスで提供する主な製品・サービスは、以下の5つである。
DNPは、DNP柏データセンターを利用し、M2M/IoTサービス用のクラウドプラットフォームを提供する。同クラウドプラットフォーム上に、センサーが取得したさまざまなデータを活用するアプリケーションを導入することで、稼働監視、温度監視、自動制御、遠隔操作などのサービスが利用できる。また、個人情報などの重要データを安全に守りつつ、複数のクラウドアプリケーションとの連携やデータの相互利用も実現可能である。
コネクシオは、ネットワークサービスと各種通信機器を提供。ゲートウェイ端末とクラウドプラットフォームを結ぶ3G回線などのWAN、各種センサーとゲートウェイ端末を結ぶWi-Fi、Bluetooth、920MHzなどのLAN/PANを構築する。また、利用する機器やサービスに合わせ、回線速度の設定や各種ハードウェア/ソフトウェアのカスタマイズ対応なども行う。
小型組み込みCPUボード「Armadilloシリーズ」を手掛けるアットマークテクノは、新製品のIoTゲートウェイ「Armadillo-IoT」を提供(関連記事:アットマークテクノ、各種センサーに接続可能なIoTゲートウェイ「Armadillo-IoT」を発表)。Armadillo-IoTは、センサー搭載の各種機器に接続され、センサーが収集したデータを集約し、3G回線またはWi-Fiを経由してクラウドプラットフォームにデータを送信する。導入企業が開発したアプリケーションのインストールや拡張インタフェースボードの追加など、さまざまな用途への柔軟なカスタマイズが可能である。
DNPとコネクシオは、Armadillo-IoT向けのアドオンモジュールを用意。DNPのデジタルセキュリティ技術とコネクシオの組み込み開発技術を応用し、セキュリティ機能を追加するためのアドオンモジュールを2015年春までに開発する予定。同アドオンモジュールを追加したArmadillo-IoTを利用することで、センサーが取得したデータのサイバー攻撃による漏えい・不正改ざん、ゲートウェイ端末内部のアプリケーションの不正改ざん、ゲートウェイ端末の不正改造・なりすましなどの脅威を防ぐことが可能になるという。
DNPは、NFC機能を機器に容易に付与できる小型の組み込みモジュールを提供。同モジュールを利用することで、NFC対応のスマートフォンやタブレット端末を介した機器間のデータ通信が可能となる。また、スマートフォンや非接触ICカードによるユーザー認証などにも活用できる。
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