トークセッションでは、日本国内のハードウェア・スタートアップを取り巻く環境についても語られた。スタートアップ企業への支援事業などを手掛ける孫氏は「今までは自分では作れなかったようなものが、作れる時代になってきている。しかし、1つ目の製品でいきなり世界で勝負できるかというとそうではない。2つ目、3つ目と少しずつファンを作って、経験を積み重ねていくことが大事。でもそれは1人だと心が折れることもある。それを補っていくのがDMM.make AKIBAなのではないか」と語る。
ABBAlabの他、さくらインターネットの創業メンバーでもあり、さまざまな事業を手掛ける小笠原氏は「ハードウェア・スタートアップの支援をしようと考えて、孫さんと2013年にABBAlabを立ち上げた。30数社くらいのスタートアップを支援しようとしたが、最終的に投資先に出会うことができなかった。その時、これって15〜20年前くらいのインターネット業界にすごく似ていると思ったんです」と語る。
その理由について小笠原氏は「自分たちの自信を外向きに上手くアピールできていなかったり、投資されることをすごく恐れていたりする点がとても似ていると思った。ではどうするかと考えた時に、自分が15年、20年前にインターネット業界で先輩たちに支援してもらったように、何かを実現する場を用意しようという思いでDMM.make AKIBAの準備を進めてきた」と話す。
また同氏は「DMM.make AKIBAもABBAlabもまだまだ未完成の状態。これからここに来てくれる、関わってくれる人たちと一緒にモノを作っていけるか、喜んでもらえるかが次の半年の課題になってくると思う」と今後について語った。
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