東芝が“自然さ”に重点を置いて開発したコミュニケーションロボット「地平アイこ」(ちひらあいこ)さん。CEATECの同社ブースでは、「まだまだ未熟ですが……」とはにかみながら、手話を披露してくれる。
東芝が「人間らしい容姿で腕や手が自然な動きをするコミュニケーションロボット」として開発したのが、「地平アイこ」(ちひらあいこ)さん。CEATEC JAPANの同社ブースでは、「まだまだ未熟ですが……」とはにかみながら、手話を披露してくれる(関連記事:東芝、上半身が自然に動く“人間らしい”ロボットで介護福祉市場へ)。
“彼女”は同社とエーラボ、大阪大学、芝浦工業大学、湘南工科大学の共同開発によるコミュニケーションロボットで、「人間らしい自然な動き」を最大の特徴とする。その自然な動きを実現するため、表情の表現用として顔に15個、左右の腕に合計24個、その他4個と上半身だけのロボットながら43の動作部を搭載する。
また、動きの滑らかさを実現するため、動作モーションは30コマ/秒と高速化されており、静止状態でも表情や体が細かく動くという人間らしい雰囲気を身にまとうことに成功している。ただ、5指が独立して動作しない、背中部分に動作軸が少ないためにお辞儀以外の動作ができないなど試作機らしい箇所も散見され、ヒトっぽくはあるものの、若干のぎこちなさも感じられる。
展示会場のデモではプリセットされた動作パターンで手話とトークを披露するにとどまっているが、同社では対人コミュニケーションロボットにはヒト型が有効と考えており、今後、動作パターンの追加や音声認識、各種センサー搭載などの改良を加えることで、高齢者や認知症患者の話し相手、手話ロボット、見守りロボットなど、福祉福祉分野での実用化を狙う考えだ。
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