日産自動車が、「人とくるまのテクノロジー展2014」で国内初公開した「スマート・ルームミラー」。荷室部や後席乗員の影響を受けないクリアな後方視界が得られるだけでなく、視野角も通常のルームミラーの2倍以上となる約50度に広がる。
日産自動車は、「人とくるまのテクノロジー展2014」(2014年5月21〜23日、パシフィコ横浜)において、同年6月に「エルグランド」と「エクストレイル」のオプションとして発売予定の「スマート・ルームミラー」を披露した。
スマート・ルームミラーは、鏡を使った一般的なルームミラーとして使用可能な一方で、鏡面の全てを液晶ディスプレイに切り替えて、車両後方の映像をクリアに表示できるのが特徴(関連記事:日産の「スマート・ルームミラー」はどこがスマートなのか)。展示ブースでは、エクストレイルに搭載したスマート・ルームミラーの機能を実際に体験することができた。
展示ブースのエクストレイルの荷室部には大きな観葉植物が置かれている。このため、通常のルームミラーでは後方視界が悪くなり、ドライバーのストレスになってしまう。
そこで、スマート・ルームミラー下部にあるスイッチを引けば、鏡面の全てを液晶ディスプレイに切り替えられる。この液晶ディスプレイには、バックドアの上部に取り付けてある130万画素の高性能狭角カメラで撮影した映像が表示されるので、荷室部や後席乗員の影響を受けないクリアな後方視界が得られる。
また、液晶ディスプレイに表示している高性能狭角カメラで撮影した映像が、ルームミラーで見るよりも視野角が広がることも特徴の1つになっている。「通常のルームミラーで20度程度のところを約50度まで広げられるので、安全運転にも役立つ」(日産自動車の説明員)という。
液晶ディスプレイに切り替えると、いつもはルームミラーに映っているはずの後部座席やリヤワイパー、Cピラーなどが見えなくなるので、ドライバーに大きな違和感を与える場合もある。そこで、後部座席やリヤワイパー、Cピラーをかたどった影を、液晶ディスプレイの表示にオーバーレイさせる機能も搭載した。
価格については「5月30日の正式発表まで公開できない」(同説明員)とのことだった。
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