今年のエイプリルフールも、なんだかんだでやりますよ。日本の製造業関係の皆さまから寄せられた、ウソとホントが適当に入り交るおばか作品・ストーリーの数々を紹介します。3年目のおばかぐらい大目に見てください!
年に一度の無礼講「春のおばかモノづくり祭」。今年もおばかチャレンジャーたちが、あちらこちらからわいてきました。みんな、懲りないなぁ……。さてそんなわけで今年も、製造業のおばかさんたちによるおばか作品紹介、やります! なぜだか今年は、異業種・異職種コラボが目立ちました。メイカーズムーブメントのせいなのでしょうか?
なお本記事は、ウソとホントが適当な感じで入り交じって構成されています。あらかじめご了承ください。
過去の「おばか祭」では、“物体X”がらみの作品が必ず1つ登場してきました。そう、物体Xとは、ノルタルジックなとぐろ状物体(くさい)のこと。古き良き時代には、道端でよくそれらを見掛けたようです。
2012年のおばか祭に登場した「物体Xのコマ」は、UK精密の技術者“八木選手”さんが丁寧に作り上げた作品。黄銅、超々ジュラルミン、タフピッチ銅で製作し、「金・銀・銅」のオリンピックメダルをイメージしました。複雑な形状をしていますが、よく回る精密コマです。特製の金属台座付きという豪華さでした。
その翌年2013年のおばか祭では、プロノハーツの早稲田治慶さんが、チョコレート3Dプリンタで物体Xを造形してくれました。色合いといい、べちゃあとした感じといい、とにかくリアルな物体Xを彷彿(ほうふつ)とさせる造形でした。
さて、今年の物体Xは、一体何でしょうか?
今年の物体Xを紹介する前に、ある1人の少年のエピソードについて語らなくてはなりません――時をさかのぼることXX年前の正月、千葉県某所。当時小学1年生だったアッキー少年は、担任の与田先生から出された書初めの課題「うみ」に取り組んでいました。書き初め大会は「できるだけ大きく書いた方が入賞する」と聞いたアッキーは、「半紙と筆のギリギリの攻防」に挑んでいました。
「う」の点の攻略は、非常に厄介でした。文鎮にこすれて、点がにじんでしまうのです。そこで、アッキーは精密加工業のお父さんに頼みこみ、工場で特製文鎮を製作してもらいました。
なんとこの文鎮、通常は一文字で使用するのですが、「う」を書くときだけ「への字」に変形できるという優れモノだったのです。へー。
うれしくなったアッキーは、「うし」「うなぎ」「うん〇」など、「う」の付く文字ばかり書きまくりました。書き初め大会でも優勝し、すっかり書道が得意になったアッキーは、いつしか「書道バカ」と呼ばれるようになりました。「う」が快適に書けるこの文鎮は、「うんちん」と名付けられました。
その後、アッキーは「書道バカ」は卒業し(飽きた)、「筋肉バカ」と呼ばれるキックボクサー兼精密加工エンジニアになりました(2013年のおばか祭を参照)。
このたび大人になったアッキーが、当時の懐かしい文鎮を忠実再現することにしたのでした。
「接続部で半紙が破れないよう組んだ状態で4面研削を行い、また墨汁で簡単にさびる恐れがあるのでステンレス製にしてマッスル」(光精工 秋山さん)。お父さんの加工技術もその腕にしっかり伝承されています。
この「うんちん」、もう少しよく見てみましょう……。
神々しいばかりの物体Xが冠されています。
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フリーランスのパーカッショニスト(打楽器演奏家)のスティーヴ エトウさんと精密加工業 関東精密 杉田勇さんがコラボしました。エトウさんは、布袋寅泰さんや堂本剛さんなど有名アーティストのサポートメンバーとしても活躍している方です。
エトウさんは杉田さんに加工機械の使い方を教わりながら、金属の廃材をばりばりと加工し、新しいタイプの打楽器を作り上げました。
さあ一体、どんなものができたのでしょう?
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