トヨタ自動車は、「第84回ジュネーブ国際モーターショー」において、高級車ブランド「レクサス」のスポーツクーペ「RC」のスポーティバージョンとなる「RC “F SPORT”」と、GT3規格に対応するレーシングカーのコンセプトモデル「RC F GT3コンセプト」を世界初公開する。
トヨタ自動車は2014年2月28日、スイス・ジュネーブで開催される「第84回ジュネーブ国際モーターショー」(一般公開日2014年3月6〜16日)において、高級車ブランド「レクサス」のスポーツクーペ「RC」(関連記事:レクサスが「RC」とターボ版「LF-NX」を公開、CMの小型クワッドローターも登場)のスポーティバージョンとなる「RC “F SPORT”」を出展すると発表した。併せて、RCの走行性能強化バージョン「RC F」をベースにFIA(国際自動車連盟)の国際レース規格であるGT3に対応させたレーシングカーのコンセプトモデル「RC F GT3コンセプト」も公開する。両車とも世界初公開となる。
RC “F SPORT”は、2014年1月開催の「デトロイトモーターショー2014」で初公開したRC Fと同様に、「F」の文字が浮かぶ専用スピンドルグリルを採用した。グリル上部のシンプルなメッシュパターンが下部に向かうにつれ、F字型を形成する独自のデザインとなっている。19インチサイズのアルミホイールは、切削加工とダークメタリック塗装による2組の10本スポークで構成された専用デザインであり、立体的な造形が特徴である。内装には、500台の限定生産で販売した「LFA」の意匠/機構を受け継ぐ可動式メーターや、パーフォレーション付本革ステアリングホイールとシフトノブなどの専用装備を採用。ボディカラーは「ホワイトノーヴァガラスフレーク」の他、新規開発のブルー、オレンジも用意している。そして室内色にはダークローズの専用色を設定した。
走行性能関連では、専用チューニングを施したサスペンションや、カーナビゲーションの地図情報から前方のコーナーの大きさを判断してショックアブソーバーの減衰力を最適に電子制御する「NAVI・AI-AVS(Adaptive Variable Suspension system)」などを採用した。排気量3.5l(リットル)のV型8気筒エンジンを搭載する「RC350 “F SPORT”」には、車速やステアリング操作などに基づき4輪のタイヤ切れ角を最適に制御するLDH(Lexus Dynamic Handling system)を設定している。
トヨタ自動車は、欧州の「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」や国内の「スーパーGT」など、GT3規格の車両が出場できるレース向けに新たなレーシングカーを開発中である。2015年からの供給開始に向けて、2014年はテスト走行を行い、FIAからの認可取得を目指している。
RC F GT3コンセプトは、この開発中のレーシングカーと同様に、GT3規格にのっとって開発された。エンジンはRC Fの排気量5.0lのV型8気筒エンジンをベースに、最高出力を330kWから約1.2倍の397kW以上に高めた。車両重量は、GT3規格の制限重量である1250kgまで軽量化している。
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