国民生活センターが「スマートフォンの充電端子の焼損や本体の発熱など」に関する相談の統計と調査についての結果を発表。充電端子に異物が付着していたり、斜め差しなどで破損したりした状態で充電を行うと、充電端子部分が異常発熱を起こし焼損に至る可能性があると指摘した。
国民生活センターは2014年2月20日、2009〜2013年度(2013年度は2013年12月31日までの登録分)に寄せられた「スマートフォンの充電端子の焼損や本体の発熱など」に関する相談の統計と調査についての結果を発表した。
同センターは、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)で、消費生活センターに寄せられる苦情相談情報を収集している。中でもスマートフォンに関するトラブルや苦情は、その普及とともに急増しているという。今回の発表は、「スマートフォンの充電端子の焼損や本体の発熱など」に絞った統計と調査の結果を知らせるとともに、消費者に対するスマートフォン利用のアドバイスや、業界・事業者への要望などを公知することを目的としている。
PIO-NETに登録されている「スマートフォンの充電端子の焼損や本体の発熱など」に関する相談件数は、2009〜2013年度の累計で1032件となっている。2009年度は2件だけだったが、2010年度は22件、2011年度は100件、2012年度は523件と急増。2013年度は385件で、2012年度とほぼ同じ勢いで相談件数が増えているという。
相談のあった1032件のうち、充電端子の焼損や本体の発熱によって「やけどした」「やけどしそうになった」などの危害・危険情報は約4分の1に当たる268件に上る。中でも、「充電中に充電端子が発熱/焼損した」事例は65件、「充電中や使用中に本体が発熱した」事例は165件となっている。
充電端子の発熱/焼損の事例では、スマートフォンを置いていたテーブルや布団などといった周辺物に焼損がおよんだケースが23件、充電端子の発熱などにより手指をやけどしたというケースが11件あった。充電中や使用中の本体発熱の事例では、本体の発熱によって顔や手指にやけどしたという申し出が64件あったという。この本体の発熱によるやけどは、ほとんどが低温やけどによるものだ。
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