ストラタシスの新製品カラーマルチ素材3Dプリンタ「Objet500 Connex3」が日本でも販売開始される。将来は、VRMLやAMFなどのデータのサポートも予定。Makerbot社の経営統合の進捗についても触れた。
ストラタシス・ジャパンは2014年2月18日、新製品のカラーマルチ素材3Dプリンタ「Objet500 Connex3」(以下、Connex3)に関する日本市場向け記者発表会を開催した。Connex3は同年1月26日(米国現地時間)に、米国から全世界に向けて発表された。日本での販売は同年2月18日からとなり、本体の希望小売価格は5500万円(関連記事:「Stratasys、46色カラー対応の3Dプリンタ「Objet500 Connex3」を発表」)。ストラタシスの販売パートナー経由で販売する。
Connex3は、ラバーライク(柔軟な)素材や透過素材、46色カラー(CMYベース)の不透明・硬質素材などを自由に組み合わせて造形できるのが特徴だ。同機で利用可能な材料は、デジタルマテリアルを含めて755種類ある。2014年4月以降に、カラーのラバーライク材も販売開始予定だ。将来は、VRMLやAMFなどのデータのサポートも予定しており、事前に定義したテクスチャやビットマップも出力可能になるという。
「顧客訪問によるヒアリングから、『開発初期の段階から最終製品に近い実物を手にとって確認したい』『3Dプリンティングを製品開発のあらゆる局面で活用したい』という大きく2つのニーズが見えた。Connex3はそれに基づいて開発された」とストラタシス 製品開発ディレクターのオファー・ニール氏は述べた。
「(米国での)発表以来、日本国内でも既に数台売れた。実機が見られる前の段階であるにもかかわらず決めていただいた」と同年1月付けでストラタシス・ジャパンの代表取締役社長に就任した片山浩晶氏は言う。そのうちの2社が、3Dプリンタ出力サービスを展開する東京リスマチックとDMM.comだ。
東京リスマチック 取締役 鈴木俊郎氏は、Connex3導入によって「企業の設計者の他、クリエイティブ関係(広告業界)の利用者も多い。BtoBの顧客の軸とクリエイターの想像力に応えるために、Connex3で総合的3Dプリンタサービスの可能性を模索したい」と述べている。
「DMM 3Dプリント」のパートナーとして3Dプリンティング技術全般を担当するnomadのマネージャーで、DMM 3Dプリント プリンティングセンター センター長の吉田賢造氏は、「カラー造形のニーズは高いにもかかわらず、これまではハードウェアがそれに付いていけてなかった。ようやく1歩進んだ3Dプリンタが出てきたと思った」と話した。
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