CADの世界では「0タッチ」(部品間の距離が0mm)していても、別ボディ、別部品として認識させることが可能です。しかし3Dプリンタで作ってみると、0タッチしている箇所はくっついた状態で造形されます。つまり、別々の部品になりません。
今回使用する予定の3Dプリンタ の「Cube」は解像度が0.2mmということですので、部品間が接している(あるいは動いた時に接する)箇所については、最低0.2mmオフセットします。図31の、青くハイライトされた合計6カ所です。
ここでようやく、対称形状作成に入ります。CREATEメニューの「Mirror」(ミラー反転・複写)を使います。対称形状の基準平面として、YZ平面を表示させます。
Objects(対象)として3つのボディを選択し、Mirror PlaneとしてYZ平面を選択すると、下図のように完成形がプレビュー表示されます。
Mirrorを実行すると、左側の形状が作られ、イス全体の形状が完成します。BROWSERで確認すると、Bodiesフォルダの下にMirror Groupが存在し、その中に3つのボディが格納されていることが分かります。
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次回は、複数ボディの状態の3次元モデルをアセンブリ化してSTLデータを作成します。さらにそれを3DプリンタのCubeで造形します。(次回に続く)
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