FabLab アムステルダム(オランダ)にインターン中という大網拓真さんが出展していたのは、食パンに焼き色で文字を描く「Toaster Printer」だ。
8×8の64ピクセル分の電熱線が、その中に配置されていて、食パンに焼き目を付けることで絵を描いていく。電熱線はマイコンボード「Arduino」で制御している。
目立つ銀色の装置の外見もさることながら、パンの焼ける香ばしいにおいが漂うことで、展示の魅力が増し、ブースに多くの人がひきつけられていた。
飛行物体をずっと研究しているという徳島大学工学部機械工学科制御工学研究室は、プロペラでなく、ダクトファン(覆いで囲われたファン)で作られた飛行物体をいくつか出展した。その1つが「ジオング型飛行物体」だ。
3種類のパンツをテーブルに並べていたのは「やまむー」さんの「イージスファスナーシステム」だ。リール方式、磁力方式、光量方式の3つのセンシング方法で、パンツの前ファスナー……、いわゆる「社会の窓」部分にセンサーを付け、ファスナーが下がっていることを検知する。検知することで、ツイッターの投稿や警告メールが送れるというシステムだ。
完全なジョーク作品と思いきや、ベルトの状態と組み合わせることでトイレに入っているときには反応させない、という条件分岐なども考慮して開発を続けているとのこと。センシングの方法についても「Muro Lab.」(やまむーさんのWebサイト)で公開している。
tapioka-engは、スマートホンと周辺機器を簡単にひも付けるためのフレームワーク「スマポン」を開発した。スマートホンに、スマポンに対応したアクセサリをつなげると自動でアプリがインストールされ、アクセサリを外すとアプリが自動で外れるという仕組みだ。
スマポンの一例として、昔ながらの黒電話型のスマートホンクレードルを出展していた。このクレードルは、スマートホンの充電が可能なだけではなく、スマートホンに電話が掛かってくると黒電話のベルが実際に動作し、黒電話側の受話器で通話できる。黒電話のダイヤルを回すと、スマートホンから発信できる。
子ども向けのプログラミングワークショップを開催しているOtOMOが出展していたのは、子ども向けプログラミング言語「SCRATCH」がインストールされた、小型コンピュータ「Raspberry Pi」による自作楽器。「スクラッチンドン屋」が、その演奏を披露していた。
アルミホイルの電極、段ボールのギターボディなど手作り感満載の外見だ。身体に付けたスイッチやセンサーに反応して音が鳴る仕組みになっている。スピーカーもバッテリーも組み込まれ、ブースを離れても演奏できる。実際にスクラッチンドン屋が会場各所を練り歩き、あちこちで喝采を浴びていた。
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