組み込みエンジニアのニーズが急拡大。未経験分野に挑むチャンスもモノづくりエンジニアのキャリアづくり

現在は、マネジメントに就く手前の若手層をターゲットにしている求人情報が多く見受けられます。特に今はニーズが急増しているため「技術領域はマッチしなくても言語が使えれば選考の対象にする」といったような条件の緩和も一部で起こっており、選択肢の多い今はチャンスといえるでしょう。

» 2013年11月29日 14時00分 公開
[MONOist]
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本記事はインテリジェンスが運営する転職情報サイト「DODA」の記事に加筆・修正して転載しています。



 電気・ソフトウェア系エンジニアの方々を担当している、DODAキャリアコンサルタントの中坪正幸です。

 今回は、モノづくりエンジニアの各職種の中でも特にニーズが急増している組み込み・ソフトウェアエンジニアの採用動向とその背景についてお話しします。

 今年の春以降、組み込み・ソフトウェアエンジニアの求人が、他の回路設計・機械設計などの職種と比べても目立って増えています。この背景として、さまざまな製品の「エレクトロニクス化」「通信化」「IT・インターネットとの融合」が進んでいることが挙げられますが、業績好調の自動車・自動車部品メーカー、医療機器メーカーが、組み込み・ソフトウェア開発のニーズを加速させていることも大きな要因です。

 それ以外にも、白物家電を中心に大手家電メーカー、精密機器メーカーなど幅広い領域でニーズが高まっており、引っ張られるように、大手メーカーから受注するSIerでも同様に求人が増加傾向にあります。

若手エンジニアを中心に未経験者にもニーズあり

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 組み込み・ソフトウェアエンジニアの転職においては、経験してきた「開発言語」と「技術領域」が採用ポジションと適合するかが見られます。「開発言語」については、組み込みの場合は主にC言語、C++などが使用されますが、採用ポジションで使用することになる言語での開発経験がある方が有利になります。

 もう1つは「技術領域」です。要素技術と言い換えてもいいでしょう。今なら、自動車関連であればADAS(先進走行支援システム)などにも関わるセンシング・画像認識技術、カーナビに組み込む画像処理や通信制御の技術、エンジンのシステム制御など、さまざまな技術領域のニーズが高まっています。また、医療機器業界においても画像処理や、精密機器業界でも複合機などのネットワーク化に関連して通信のシステム制御経験者が求められています。

 組み込み・ソフトウェアエンジニアは、35歳くらいから仕事内容が現場からプロジェクトマネジメントなどの管理の方向へ寄っていく傾向がありますが、現在増加している求人は、マネジメントに就く手前の若手層をターゲットにしているものが多く見受けられます。特に今はニーズが急増しているため「技術領域はマッチしなくても言語が使えれば選考の対象にする」といったような条件の緩和も一部で起こっており、「より上流に行きたい」「SIerからメーカー行きたい」「これまでと違う技術領域にチャレンジしたい」というエンジニアにとって、選択肢の多い今はチャンスと言えるでしょう。

 現在どのような求人があるのか、ご自身の技術・経験がどんな求人とマッチ度が高いのか、ご関心がある方はぜひ私たちキャリアコンサルタントまでお気軽にご相談ください。

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