ケーヒンとサンデンは、自動車用空調システムの協業について検討を始めた。世界トップクラスの商品を創出するとともに、協業によるスケールメリットの獲得や、世界中の自動車メーカーへの販売拡大が可能なメガサプライヤへの成長を目指すという。
ケーヒンとサンデンは2013年6月6日、自動車用空調システムの協業について検討を始めたと発表した。
両社は、自動車用空調システムで世界トップクラスの商品を創出するとともに、協業によるスケールメリットの獲得や、世界中の自動車メーカーへの販売拡大が可能なメガサプライヤへの成長を目指して協業を推進するとしている。具体的には、両社がグローバルで展開する拠点を基に、ケーヒンのHVAC(空調)ユニットやグローバル市場での熱交換器の競争力、サンデンの環境技術の開発力を持ち寄り、共同で開発を進めるとしている。なお、販売拡大とそのための技術開発については、欧米顧客を中心としたグローバル市場で展開力を持つサンデンがリードすることになる。協業の詳細については今後詰めるという。
自動車用空調システムの主要部品には、HVACユニット、エバポレータやヒーターコア、コンデンサなどの熱交換器、気化した冷媒を圧縮して液化するコンプレッサーなどがある。ケーヒンは、ホンダを中心に納入しているHVACユニットに加えて、2011年11月に昭和電工から買収した熱交換器事業を、日本、米国、中国、タイ、チェコの5拠点で展開している。サンデンは、HVACユニットや熱交換器を手掛けているものの、主力製品は世界シェア25%に達するコンプレッサーである。両社が開発した自動車用空調システムは、コンプレッサーで世界的に有力なサンデンのネットワークを活用することになる見込みだ。
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