レイトロンは、接続するだけで音声認識対応機器にすることができるモジュール「Voice Magic USB」を展示した。Voice Magic USBは、小さなボード上にマイクやプロセッサといった音声認識のための全てを載せたデバイスで、USBに関しては電源供給と認識結果の出力のみに利用しているそうだ。
Voice Magicの音声認識は、話者の音声登録や音声認識開始のための合図などが不要で、少し間を開けて言葉を発するだけで、それをコマンドとして認識できるのが特徴。コマンドとして登録できる(開発段階で登録する)言葉は、発声が2秒以内の言葉1000語(ただし、男女の認識用データを別に持っているので実質500語)。Voice Magicの動作時は、常に音声認識がスタンバイ状態で、登録された言葉の前後に一定の間隔をもって発声された場合に、コマンドとして認識する。会話など複数の言葉が続けて発声された場合には、コマンドとして扱わない。シャープが発売したロボット掃除機「COCOROBO(RX-V100)」の音声認識機能にも、同社が培ってきた音声認識技術が採用されているという。ESEC2013会場内のかなりにぎやかなところでも、少し大きめに発声すれば、きちんと認識されていた。
三菱電機は2013年5月7日に発表したばかりの、液晶モジュールとタッチパネル、グラフィックスボード、コントロール基板をセットにした「インテリジェントGUI搭載TFT液晶モジュール」を展示していた。産業用機器は、コンシューマー機器に比べて小ロットで生産するものが多く、タブレット端末のようなタッチパネル処理やグラフィックス表示ができる液晶ディスプレイを搭載するには、開発期間や開発コストがネックとなる。同社のインテリジェントGUI搭載TFT液晶モジュールは、セットで提供することで個別のソフトウェア開発が不要となり顧客企業の開発コストを「50%削減できる」(説明員)他、各ボードの供給に関する不安もなくなるとしている。また、Adobeの「Flash」が採用しているファイル形式(SWF)をそのまま表示できるため、グラフィカルなユーザーインタフェース開発における開発期間の短縮・コスト削減に効果があるという。
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